社長のとりあえずこれ聴いてみ?
カニサーレス/イマンとルナの夜

[
フアン・マヌエル・カニサーレス/イマンとルナの夜]
NUEVOS MEDIOS 1997年
「うわっ!速えっ!凄ぇ! でもアブねーよ、おいおい、やめろってば、落ちるからよお」
落ちるどころか平然とスピードを上げながら宙返るカニサーレス。
パコ・デ・ルシア・トリオの日本デビューで、いきなりギンギンのギター即興をブレイクさせた彼の印象は強烈すぎた。
思うに、彼の前世はスゴ腕の飛行気乗りだったのではないか。
速度や高度の計算、操縦桿さばきは完璧で、いきなり太陽めがけて急上昇したかと思えば、キリモミで急降下しながらゴルゴ13のような正確射撃で、並みいる敵機をなぎ倒す。
ふと見上げれば、彼の軌跡には七色の虹がさん然と輝くのだ。
そんなアクロバティックな超絶技巧をさておけば、彼の最大の特性はズバリ、類まれなる色彩感覚にある。
まっさらのカンバス上に彼が好んで用いるのは目映いばかりの原色だ。
全体はフラメンコを基調とするトーンだが、そこにジャズやロックやクラシック近代等の色彩を奔放にちりばめ、それらを大胆緻密なデッサン力でキュビズム(立体主義)的に締めくくる。
夜空いっぱいに、楽しげにブチ切れた流れ星の閃光が舞うルンバ。
カラフルな宇宙空間を3拍子で軽やかにドライブするブレリア。
レモン浮かべるカンパリの向こうに、沈む夕陽の水平線がみえるバラード等々。
ただひたすら、スタイリッシュでエロティックな陶酔感にどっぷり浸かってみるのが大正解!
ちなみに、コロンビアーナはほとんど“
ガリガリ君”だぞ。
爽快感★★★★★
色彩感★★★★★
ブチ切れ度★★★★★
(しゃちょ)