日刊パセオフラメンコ

2017年08月20日 しゃちょ日記/今日から新人公演!

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2017年8月18日(金)その2943◆今日から新人公演!

「何やってんだー、金払ってるんだぞー!」
「この野郎、いつまで待たせるんだっ!」
「ばかやろー、早くしろおっ!」
          
1991年夏にスタートしたフラメンコ協会新人公演。
あの頃は開催会場を転々としていた。
当時の運営主要メンバーは四人で、みな血気盛んで若かった。
60代/赤木知雅(元国会議員秘書の大物舞台監督/現場の大将)
50代/佐伯泰英(いまや超売れっ子人気作家/チーフディレクター)
40代/田代淳(ご存知、協会事務局長/総仕切りプロデューサー)
30代/おれ(鼻たれ小僧/事件解決係と広報・渉外担当)

何度か目の新人公演、会場は都市センターホールだったか。
炎天下の混乱を避けるために行列整理に乗り出す。
開場前の入口付近はすでに数百名の来場者で芋洗い状態。
リハが長引き開場10分押しとの伝令を受け、
炎天下の行列の両脇を平謝りしながら独り走り回るが、
若きトムタルーズめがけ冒頭の如き強烈な怒号罵倒が飛び交う。
まあ、あの狂うような暑さじゃ無理もねえ。
詫びる一手の1時間マラソンで3キロは痩せたな。
ズボンがずり落ちそうになったのを覚えてる。

現在の会場・中野ZEROは、行列を建物内に吸収できるのがうれしい。   
てなわけで、今日から丸々三日間、フラメンコ界夏の風物詩『新人公演』!
では皆さま、のちほど会場パセオブースでお会いしましょう!

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2017年8月17日(木)その2942◆フラメンコロイドの夏

 ここ最近、僕は今一番観るべきライヴバンドとして、フラメンコロイドをいち押ししている。
 ギターがうまい、歌がうまい、個性がある。フラメンコロイドを結成する前から、すでに業界では一目置かれていた3人のアーティストのことだ。そんな人たちが、足掛け5年以上も全国行脚をやり続けている。1年続けるのだって大変なのに、なんというアーティスト魂!!
 フラメンコロイドは新しい。ファッショナブルで都会的かつ現代的な感性は見た目からも伝わってくるが、楽曲がとにかく爽やかな新鮮さを放っている。松村さんのギターが、とにかく巧い! 観るたびに、聴くたびに、いつも感激している。またロイドは、気がついたら素晴らしいパーカッションまで駆使したサウンドになっている。叩くのはあべさんだ。あれ、歌い手じゃなかったっけ?? そう、あの歌い手のあべさんが叩いているのだ。裏返せば、歌い手にもこれほどのリズム感、ひいてはコンパス感が宿ることを教えてくれる。そしていよいよその個性が花ひらき始めた愛夜さんのカンテ。愛夜さんのカンテは、ぜひ近くで聴いてほしい。じわじわとその良さが身体に入ってくることだろう。
 この5年を超えるツアー生活がロイドに与えた深みはゆるぎないものだ。どっしりと腰を据え、観客と真っ向から対峙し、人を楽しませ続ける気迫がある。明るく朗らかな雰囲気の向こう側には、そんな芸事の厚みを感じずにはいられないのだ。

 (月刊パセオフラメンコ2017年8月号より/小倉泉弥)

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2017年8月24日(木)
パセオフラメンコライヴVol.66
フラメンコロイド ライヴ
松村哲志(ギター)
あべ まこと(カンテ)
高橋愛夜(カンテ)
http://www.paseo-flamenco.com/daily/2017/08/_2017824.php#005983
(座席指定、予約受付中!)

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2017年8月17日(木)その2941◆萩原淳子ソロライヴ

「普遍的な怒りを一手に引き受け、それを光ある歓びに浄化して行くダイナミズム」
 5年前、初めて観た萩原淳子のソレアの強烈な印象。努力と信念の人だ。15歳でフラメンコギターに衝撃を受け、学生時代からフラメンコを始めた。2010年ロンダのコンクールで外国人として初優勝した遅咲きの華はどっしりと地下に根を張っていくタイプ。
「重要なことは歌やギターが聴こえてくる時に、自分自身の心も身体も感性もそれらを受け入れる状態に100%なっていること。踊る前のある時間で、その状態になるように集中する。例えるならラジオの局をチューニングする感じ。その〝チューニング〟さえできれば、あとは舞台の上で聴くだけ。そこから出た踊りだからこそ、お客様に伝わるものがあるのだと思います」
 セビージャに住み、現地の薫りを濃厚に纏う。教授活動やライヴのための日本との往復、また写真家であり夫君であるアントニオ・ペレス氏との撮影旅行等、超ハードスケジュールを割いてようやく実現したパセオソロライヴ。
「彼の地にはお金では買えないフラメンコというものが確実にあり、それを肌で感じながら吸収することによって、目と耳・感受性・フラメンコ独特の呼吸・キャッチするアンテナみたいなものが自分の中に培われています。それが自分のフラメンコの土台」
 迷いの無い骨太のフラメンコは風格を増し、吹っ飛ばされそうになる。フラメンコはこうでなければ!
      (月刊パセオフラメンコ2017年8月号より/井口由美子)

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2017年8月23日(水)
パセオフラメンコライヴVol.65
萩原淳子ソロライヴ

萩原淳子(バイレ)
エミリオ・マジャ(ギター)
マヌエル・タニェ(カンテ)
マヌエル・デ・ラ・マレーナ(カンテ)
写真Ⓒアントニオ・ペレス
http://www.paseo-flamenco.com/daily/2017/08/post_117.php#006009
※予約開始日に座席指定ソールドアウト、立ち見席(←座れる)若干あり

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2017年8月16日(水)その2940◆秘密の仕組み

「スペイン人の体内リズム」って一体どうなってんの?
 そのあんまりの違いに愕然と泣く。

 お前さんにはコンパスが無いと、スペイン人アーティストから馬鹿にされ続けた日本人が、その屈辱とコンプレックスをバネに開発したフラメンコ専用メトロノーム。発明者であるギタリスト原田和彦の鬼の執念は実り、いまではあのベレン・マジャやロシオ・モリーナ、そしてトマティートたちも日常的に愛用するに至り、世界初の特許も取得した。

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「スペイン人にこれは作れない、ハラダだから出来たのよ」とベレンは絶賛するが、外国人だからこそ出来ることがある。フラメンコ特有の神秘的なうねりを発生させるコンパス。その仕組みを科学的に解明し、日常的なリズム上達のために実用化したのがこのメトロノーム。いまフラメンコ界でいちばん売れているCD『聞くだけフラメンコ』(8/22にその第六弾リリース!)もその延長線上に生まれた。

 原田博士の快挙に注目したこのパセオ講座の目的は(パセオ本誌でもいよいよ連載スタート)、その理論をシンプルに現場的に理解すること。あとはメトロノームと聞くだけCD併用で、迷わずコンパス強化のトレーニングに集中するだけ。ほんの少しのインスピレーションと飽くなき反復練習が理解上達を推進する。てなわけで来週金曜は、原田博士直伝のおひとり様歓迎のボーダーレス講座を開催。難解そうな部分は、すかさずMCパセオ小倉編集長と私(雑用係)が鋭く突っ込み平たく理解する。百聞は一見に如かず!

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★原田和彦レクチャー「もうコンパスが無いなんて言わせない!」
日時◆8月25日(金)19時30分~21時(19時開場)
対象◆バイレ・カンテ・ギター・観る聴く専門の初級者からプロまで
講師◆原田和彦(ギター)/ほか
受講料◆90分/3,000円(当日受付にて)
定員◆20名程度 ※独習のための録音可
会場◆スタジオ・アルソル(中野区と杉並区の境界線上にある 笑)
※丸の内線「東高円寺」徒歩6分、JR・東西線「中野駅」徒歩10分。
 2階フラメンコ協会で3階パセオ編集部、その1階がスタジオ。
予約◆ ☎03-6382-4611 paseshop@paseo-flamenco.com(お名前・お電話番号を明記)。
 なお次回講座は11月24日(金) 

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2017年8月15日(火)その2939◆青い鳥

四六時中とまではゆかぬまでも
そこはかとなく機嫌のいい人
男も女もそこじゃないかと想う

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2017年8月14日(月)その2938◆トリスな気分

金曜の協会新人公演を皮切りに、
九日間で七イベント(10月号締切のおまけ付)という濃厚な熱風を前に、
今宵はこんな気分で寛ぎたい。

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2017年8月13日(日)その2937◆マイブーム

田口久人さん(=© hisatotaguchi)の詩にふんふん感心しながら、
目覚めの朝湯なんかで彼の作品と語らい合うのが近ごろのマイブーム(←不気味)。
机上ではなく現場でひと通りやってきたアクション派に共通する
リアリティと決断が深く鋭くおもしろい。

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コレ(信じればいい)なんか、ラストの「すべてを可能にする」には若干引くけど、
納得ずくで死んでゆくためには、このスタンスは相当に有力だと想うな。
グチや云い訳とは無縁に、何が起きても因果応報・自業自得と笑える、
案外と涼しい世渡り戦略。

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2017年8月13日(日)その2936◆鬼が笑う

来年夏には当初目標の100本に達することに気づいてびっくり。
その先どうするか?
年内にはしっかり結論を出すつもり。

2018年パセオフラメンコライヴ
077 01/11(木)藤井かおる&ブラシェ小夜音(踊り)
078 01/17(水)稲田進(踊り)
079 01/25(木)エル・プラテアオ(歌)
080 02/08(木)小林伴子(踊り/カスタネット)
081 02/14(水)青木愛子&ヴォダルツ・クララ(踊り)
082 03/08(木)大渕博光(歌)
083 03/21(水)松下幸恵(踊り)
084 03/22(木)高野美智子(踊り)
085 04/12(木)石塚隆充(歌)
086 04/18(水)屋良有子(踊り)
087 04/26(木)渡部純子(踊り)
088 05/10(木)鈴木眞澄(踊り/歌)
089 05/16(水)森田志保(踊り)
090 05/24(木)川島桂子(歌)
091 05/30(水)未定
092 06/14(木)大沼由紀(踊り)
093 06/20(水)鈴木舞(踊り)
094 06/28(木)エンリケ坂井(ギター/歌)
095 07/12(木)鈴木敬子(踊り)
096 07/18(水)未定
097 07/26(木)野口杏梨(ピアノ)
098 08/09(木)井上圭子(踊り)

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2017年8月12日(土)その2935◆すれ違い惹かれ合う

ああ、なるほどねえ。
分かったところで手遅れなことばかりだが、
知らないままでいるよりはいいのは、
相手に対するマイナスイメージが多少は緩和されるから。
けれども、分かったところで互いにそうは変わらないだろう。
そのすれ違いこそが惹かれ合う理由のひとつでもあるわけだから。

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2017年8月12日(土)その2934◆時間旅行

きのうもそうだが、タイムトラベルする夢を最近よく見る。
過去に遡ることが多いが、稀に未来ものも見る。
とんだ騒動に巻き込まれたり、あるいは自ら騒動を巻き起こすドタバタものが多い。
なので、ジャンル的には〝タイムトラブル〟と呼ぶべきかもしれない。

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2017年8月11日(金)その2933◆自分でレイアウト

ジタバタする青春、懐かしい感触。
人も仕事も遊びも、誰だって相性というのはある。
自分の居場所を自分でレイアウトできる時代。

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2017年8月10日(木)その2932◆舞姫

「現在は過去と未来との間に画した一線である。
 この線の上に生活がなくては、生活はどこにもないのである」(森鷗外)

ヴィジョンがどうあれ、眼前の現実、
つまりプロセスそのものを重視しない暮らしは着実に心身を腐らせる。
鷗外は医師だったから、身体生理学には殊に敏感だったのだろう。
マエストロのこんなバランス感覚にピンと来たころから、
開き直りの世渡りが板につき、あまり肩が凝らなくなった。

パセオフラメンコ創刊のちょうど百年前の1884年、
現・東大医学部を卒業した鷗外は、陸軍の派遣留学生としてドイツに赴任する。
有名な『舞姫』(映画は郷ひろみ主演)はこの頃の実体験に基づく。
19世紀後半はカフェ・カンタンテも盛んだったから、
もしも鷗外がスペインに渡っていたなら、
舞姫のヒロインはバイラオーラだった可能性もある(!)。
鷗外ならばフラメンコの本質的魅力を、きっと一発で見抜いたに違いない。
惜しいなあ、ホント惜しい。

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2017年8月9日(水)その2931◆ケント初登場!

明日木曜20時、ウワサのケント初登場!
ちょっとワクワクするよねえ。
忘備録(&本誌用撮影)は小倉編集長、
フロントは最近めっきり艶っぽくなったライター若林作絵、
バックと火の用心と用心棒はおれ。

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パセオフラメンコライヴVol.064
土方 憲人 ソロライヴ
2017年8月10日(木)20時開演
会場:高円寺エスペランサ
主催:月刊パセオフラメンコ&エスペランサ
出演:        
土方 憲人(バイレ)
松田 知也(バイレ)
ディエゴ・ゴメス(カンテ)
織田 洋美(カンテ)
斎藤 誠(ギター)

演目:
1. Martinete
2. Malagueña
3. Caña
4. Alegrías
5. Guajira
6. Tarantos
7. Fin de fiesta

座席指定、若干あり
予約:(セルバ)☎03-3383-0246/(エスペランサ)☎03-3316-9493

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2017年8月8日(火)その2930◆云うまでもなく

わずか三ヶ月でシンプルでわかり易いパセオ向きの経理システムを創り上げた、
この春入社したばかりの経理担当マリちゃん。
今宵はこれから新宿KOプラザにて、彼女の歓迎会だ。

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総勢七名で出掛けるが、パセオ会長(田代の淳ちゃん)のおごりなので、
今宵は各員存分にハメを外すべし!
尚、云うまでもないが、おれのおごりの場合は、
各員慎みと奥ゆかしさと忖度などなどを肝に銘ずべし!

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2017年8月8日(火)その2929◆世間的価値
        
いろいろやったがバイトの稼ぎはよかった。

現場の意図を掴み、第一に正確さ、第二にスピードを心掛ければ、
高校大学の授業や将棋麻雀なんかよりずっと簡単で、
しかもそのライヴな手応えや充実感が妙にうれしかった。
自主練(作業技術の予習復習)もバリバリやって、
時給も面白いように上がってゆく。
毎日機嫌よく働きさえすれば、そこそこ食えて、
そこそこ仲間と楽しくやってける。
机上の学びより現場の学びが性に合ってた。
将来に対する不安がなかったのはそのせいだろう。
ゆえに世渡りをナメてたフシもある。

絶対受かると思っていたレコード会社(ソニーとビクター)に
一次試験(論文と集団面接)ですんなり落っこちて、
井の中の蛙、そこで初めて世間的な自分の価値を思い知った。
そこから自分の居場所(フラメンコの出版)を見つけるまでの五年間
(無謀な独立や駆け落ち婚含む)のドタバタ喜劇は鮮明に覚えていて、
その記憶が案外、今でも暮らしのテコになってくれる。

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2017年8月7日(月)その2928◆精神年齢

久しぶりに遺言を書き直すので、葬儀の写真を選んでる。
これなんか、いいんじゃねーの、行年62だけど気分は17だし。

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2017年8月7日(月)その2927◆今週木曜は土方憲人!

 思い起こすと2年前の新人公演、必死にメモをとりながら見ていた私の手を止めた踊り、それが土方憲人さんでした。数少ない男性というだけでなく、彼が放つ光や熱はハッとするだけではなく叫び出したくなる衝動に突き動かされる何かを感じました。

 終わると同時にメモしたものを今読み返すと、当時感じた衝撃と混乱も蘇ります。「優雅さ、粗暴さ、叫びたい衝動、静と動の対比、なんだ こりゃ。」最後には「切れている」と殴り書き(笑)。
女性陣がほとんどの中で数少ない男性踊り手というだけでも注目に値するのに、彼の放った鮮烈なエネルギーは確かに会場の空気をかき乱し温度を上げ、そこかしこでため息をつかせたのは確かです。一言で言い切れない多様性を持っている踊り手でしょう。

 奨励賞受賞に際しての言葉の中に「刺激を受けるのは"目指しているものが見える人"です。それがフラメンコ性の追究でも、モデルノでも、関係ありません。アートは虚栄心で歌ったり踊ったりするものではないですから。自分のよいところを知り、目指すものに向かう人は、魅力的です。」とあります。この時点で既にプロとしての高い意識とご自身の中にぶれない芯を持っていられます。それ故その後の怪我とそこからの復帰を経て、どう進化してきたのか、この1時間のリサイタルの中で見てみたいのです。 

 パセオライヴにあって、きらりと光る男性踊り手の回は大いに注目したいところ。その目で、五感で、熱と光と土方さんの目指す地平の先を感じようではありませんか。

       (月刊パセオフラメンコ2017年8月号~石井拓人)

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パセオフラメンコライヴVol.064
土方 憲人 ソロライヴ
2017年8月10日(木)20時開演
於:高円寺エスペランサ
主催:月刊パセオフラメンコ&エスペランサ
出演:
土方 憲人(バイレ)
松田 知也(バイレ)
ディエゴ・ゴメス(カンテ)
織田 洋美(カンテ)
斎藤 誠(ギター)
予約:
昼(セルバ)☎03-3383-0246
夜(エスペランサ)☎03-3316-9493
メール予約:selva@tablaoesperanza.com

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2017年8月6日(日)その2926◆祭りと冷や水

タイム・イズ・アレグリア。
前倒しで時を稼ぐ。
これからパセオで10月号デザイン入稿。
15時終了目標で、そのあとは自由時間。
八月後半は主催・取材が七本あるので、体力は温存気味に。
とか何とか云いつつ、つまりは全開しちまうのが
フラメンコの性とゆーか宿命とゆーか。
今宵もそーゆーお仲間たちとわいわい呑む。
人生は祭りだ(リルケ)という一面の真実を無理くり拡大する年寄りの冷や水。

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2017年8月6日(日)その2925◆斬り合い

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ダガンダダカダンッ ダガンダダカダンッ
ターミネーターのような不気味さで、執拗に攻めてくる。

ネット上に無料公開されている、
総合力的にアマ四段程度のコンピュータ将棋ソフト。
人間的な美学は皆無であり、勝利することだけに目的を絞り込み、
容赦なく鋭い狙いを貫通させようとする。
作戦的にこちらが優位を築いても、
表面的にはちょっとトボけたような、実際には絶え間なく逆転を狙う
一連の指し手のその強烈極まりない意図に気づかないでいると、
いとも簡単にひっくり返される。

コンピュータを上回るスピードで攻め潰すか、
あるいは徹底的に受け潰すか。
私程度の実力ではその二択しかなく、
どっちつかずの対応をしていると必ず逆転を許すことになる。
なりふり構わぬ凶暴なその攻撃に対し、
先手を取りながら徹底的に受け潰す方が勝率は高いのだが、
リスク承知で攻め合い一手勝ちを見切る(たいへん疲れる)ほうが、
遥か本筋のように感じるし、勝っても負けてもそれこそが
老境の私が将棋を指す意味(ボケ防止)なんじゃないかと、
ヘボなりに斬り合いギリギリ勝ちの一手を探す。

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2017年8月5日(土)その2924◆ギブ&テイク

平日は連れ合いのスタジオで番犬を務める。
基本週末は家で留守番だが、土日どちらかは
パコ・デ・ルシアのがんがん響くパセオ編集部で過ごす。

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すでに十五年あまり毎日フラメンコな環境に暮らすジェー。
今日もこのあとパセオに出勤し私の仕事を手伝う。
彼の仕事内容は、訪問者に吠えまくる、昼寝、屋上に行こうとせがむ、
昼寝、おやつをくれとせがむ、昼寝、散歩に行こうとせがむ、
昼寝、訪問者を撃退すべく入口あたりで待ち構える、
昼寝、早く仕事をすませて例の桃園緑道オープンカフェ
(チーズケーキ狙い)に行こうとせがむ等々、
なかなかバリエーション(ロンド形式)に富んでいる。

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2017年8月4日(金)その2923◆どちらでもいい

驚いたな、どんぴしゃだよ。
凄い人がいるもんだ。

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2017年8月3日(木)その2922◆自我自賛

「自我自賛」。
リビドー(快感を求めるエネルギーの源)や
超自我(良心の源)をバランスするのが自我(人格)。
表題は自我を自画自賛することで、
それが老齢男性の場合は「自我爺さん」と呼ぶ。

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2017年8月3日(木)その2921◆刻む幸運

昨晩の内藤信ギターソロライヴの美しい余韻が、
静寂の朝湯に響く。            
それにしてもラストスパートの二曲、ソレアとタランタは絶品だったな。
ソレアは十年前の新人公演ぶっち切り奨励賞受賞曲。
ハートを骨折することも多いパセオライヴだが、
こういう快感を全身に刻める幸運が本線に在る。
清濁すべてをセットで捉えるセンスは、
もっともっと鍛えていいのじゃないか。

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さて、ついでに楽屋オチをひとつ。
配布するプログラムには「曲目未定」。
パセオ11月号忘備録の執筆係なので、
リハを終えた内藤に演目を確認しメモをとる。
しばらくして、二階の楽屋から降りてきた凄腕ギタリストは、
開場を準備する私にこう尋ねた。
「すいません小山さん、曲順忘れちゃったんで、さっきのメモ見せてもらえます?」

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2017年8月2日(水)その2920◆サタディ内藤フィーバー

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水曜だとゆーのに、サタディ内藤フィーバー!である。
           
七時間フル睡眠、体調万全、
今宵は内藤信(まこと)のフラメンコギターソロライヴ。
座席指定はまだオッケー。フロントは御子柴明子、バックと撮影は小倉編集長、
ドアボーイと忘備録担当(パセオ11月号)はおれ。

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2017年8月1日(火)その2919◆ESTE AMOR

君が 見えなくなる
僕は 息できない

  (ESTE AMOR/OHBUCHI Hiromitsu『蒼い予感』より)

視界がかすむ、息ができない。
大好きな女性と別れることになって、呼吸困難となった遠い昔の記憶。
その瞬間をもろに想起させる歌に出逢ったのが11年前。
強烈な魅力のシンガーソングライターは、フラメンコの歌い手でもあった。
2006年キングレコードからメジャーCDデビュー。
この歌が大ヒットしなかったら日本の音楽シーンはだめだと思ったが、
ヒットしなかった。案の定、日本の音楽シーンはだめになってる。
時の運には抗し難し。
だが、感傷はやがて芯のあるバネと成る。
つまりは今、そしてこれからだ。

熱狂の平松加奈ソロライヴの打ち上げで、
協演者である彼と初めて話らしい話をした。
と云ってもほんの三分くらいだったと思うが、
へべれけの私の本音をぶつけた。
ヌメロにこだわる必要はないよ、
ギター一本でやりたいようにやって欲しいんだ、
あんたの歌そのものがフラメンコなんだから。
ダメ元の依頼だったが、その五日後に届いた返信は吉だった。

2018年3月8日(木)20時 於:高円寺エスペランサ
パセオフラメンコライヴVol.82『大渕博光ソロライヴ』

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何年経っても色褪せない。あらゆる部分、あらゆる細部が核そのものであるという、寄せ集めではない広がり。アルバムはかく在りたい。

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