日刊パセオフラメンコ

2017年11月24日 しゃちょ日記/ヴィオロン効果

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2017年11月23日(木)その3056◆ヴィオロン効果

寒っ。
朝湯に飛び込んで、ハイフェッツのシャコンヌで全開モード。
残務を終えたら出掛けるつもりだったが、
この天気だし、エクセルのお勉強に変更。

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2017年11月22日(水)その3055◆腰抜けの知恵

今日から改めて本格的な終活スタート。
いついつ終わるかわからないところがスリリングだが、
骨格さえグラつかなければ、それがいつ来ようと
あきらめがつき易いモードには設定してある。
四十代と六十代のそれとでは開き直り加減が随分とちがう。
まあそれでも、根っからの臆病もんだから、
いきなりガン宣告でも受けたひにゃあ、
三日くらいは腰抜かすにちげえねえ。

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2017年11月21日(火)その3054◆ベートーヴェン的な

うんめーっ!!!

肴によし、おかずによし、近ごろお気に入りの大根の漬け物。
塩と鷹の爪と酒をさっと煮立て、上かつおの一番出汁を加える。
冷めたら多めの酢と合わせる。
大根を千枚に切って、タッパでひと晩、そこに寝かせるだけ。
辛くて酸っぱくてシャキッとして、
最後にかつお風味の柔らか余韻がほど良くおいしい。
連れ合いも絶賛、原価300円で一週間は楽しめるよ。

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2017年11月20日(月)その3053◆哀愁のアルハムブラ          

何故か無性にタレガのアルハムブラを弾きたくなって(←これしか弾けない)、
五年ぶりくらいで一ヶ月右指の爪を伸ばし、
新品のギター弦やら爪ヤスリなども購入したのだが、
なんと三日ばかり弾いて気がすんでしまった爺い心と秋の空。

四十年ほど前(大学五年)、一年ほど場末のパブの専属ギタリストをやってた。
カラオケと生演奏が半々の店で、譜面通りのリピートで
十八番アルハンブラをいい気になって弾いてると、
ステージそばに来てじっと私を見ていたカラオケ客はこうつぶやいた。
「早く終わんないかな」・・(泣)。
まあしかし、ここの稼ぎで親父の墓が建ったわけだし、まーいいか。

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2017年11月19日(日)その3052◆絵にも描けない美しさ

絵にも描けない美しさ。
〝フラメンコのパレハ〟という魅惑的なジャンルを再発見させたエポック的公演。
青木愛子とアンヘル・ムニョスのアレグリアの幸福な官能。
容姿とテクニカがひとつになって強く愛らしい女性像を舞う青木愛子。
嫌味のない逞しさで360度見渡す包容力のアンヘル・ムニョス。
好ましい女性性と男性性が、足し算ではなく掛け算で響き合い輝き合う二声の交歓。
補い合い引き立て合うギブ&テイクの妙。
あらゆる老若男女に憧れをもたらすであろう男女舞。
あるいはここらへんがAIの盲点か。
かつてこれほどまでに観る歓びを充足させるパレハがあったろうか?
いや、記憶を手繰り寄せるとひとつだけあった。
それは24年前の鍵田真由美とエル・トレオによる『愛の歌(パコ・デ・ルシア)』。

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2017年11月18日(土)その3051◆最初の休日

生まれ故郷のどんちゃんフライデーナイトの余韻を朝湯で冷まし、
モーニング珈琲とカザルスのブランデンブルグ三番でバランス調整する、
残り少ない人生のその最初の休日の幕開け。

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ぼちぼちジェーも回復してきたことだし、
これから一本原稿仕上げて、
午後から去りゆく秋の明治神宮やら外苑あたりをゆるり散策、
それから赤坂・草月ホール、華の青木愛子リサイタルへと向かう、
静かなる土曜日のうれしい段取り。

 馬の子の故郷はなるる秋の雨 (一茶)

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2017年11月16日(木)その3050◆ちゃんこ仲間

明晩は高三同級の四季の呑み会。

お江戸に散らばるポン友どもが母校近くのちゃんこ屋に集結する。
写真はおととしの金沢旅行で、見てのとーり、私以外みなガラが悪い。        
ブザマだが活きのいいピカレスクな青春のその僅か一年ばかり、
机や盛り場や寝食を共にしただけなのに、
その後四十四年つづく腐れ縁をつくづくフシギに想う。
まったく、相性の判定には気の遠くなるような時間が必要だ。

珍しく今回は女性ゲストなしなので、下ネタは五割ほどの見込みだ。
マドンナご降臨の場合は下ネタ100%となるのが
昭和三十年代・東京下町育ちの哀しい性である。

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2017年11月15日(水)その3049◆谷朝子ソロライヴ

今宵は谷朝子ソロライヴ。
で、恒例の演目フライング公開。

2017年11月15日(水)20時開演 高円寺エスペランサ
【出演】
谷 朝子(バイレ)
柴田 亮太郎(ギター)
水落 麻理(カンテ)
伊集院 史朗(パルマ)
大儀見 元(パーカッション)

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1.カーニャ
2.ギターソロ
3.タラント
4.オバタラ con アレグリアス
※『オバタラ』はヴードゥー(アフリカ由来の信仰)の神々の中でも特別な存在であり、 「平和と調和」を象徴し、創造と死、夢を意味する。
 大儀見元アレンジによるオバタラとフラメンコのアレグリアスのコラボレーション。
         
パセオフラメンコ来春3月号忘備録執筆は往年(オーメン)の大女優・関範子、
フロントは御子柴ハーマイオニー明子、バックと撮影は小倉編集長、
ドリンクと忘れ物係はおれ。

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2017年11月14日(火)その3048◆だーれだっ!?

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だーれだっ!?

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あす水曜パセオライヴ出演の谷朝子でござる!(撮影・北澤壯太)
http://www.paseo-flamenco.com/daily/2017/11/20171115.php#005992

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2017年11月14日(火)その3047◆カナレース&鈴木敬子

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ジェーが本調子でないので、
明晩は留守番担当でござるよ。

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2017年11月13日(月)その3046◆青木愛子スペイン舞踊三十周年記念公演

早いもんで、可憐な愛ちゃんがNHKのフラメンコ講座に
出演してたのは前世紀末の1999年。
おととしの初ソロ公演に続く青木愛子の二度目のリサイタルは、
スペイン舞踊三十周年記念公演。
協演のアンヘル・ムニョス(あのカニサレスの盟友、世界ツアーでも活躍中)や、
愛弟子ヴォダルツ・クララ(来年2月に愛子師匠とパセオライヴ)にも
期待の膨らむライヴ。その公演は今週土曜、赤坂の草月ホールにて。
パセオ忘備録は石井拓人が執筆。拓人は昨日もモーラと鼠(森田志保&三枝雄輔)を、
明日は新宿ガルロチのアントニオ・カナーレス&鈴木敬子も担当する大忙し!

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2017年11月11日(土)その3045◆モーラと鼠

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意外な組み合わせにびっくりだが、このお二人ならハズレはないだろう。
あす日曜は吉祥寺で、森田志保&三枝雄輔の『モーラと鼠』。

ディエゴのパセオライヴ打ち上げ。   
なんで雄輔?と問うと、にこりとして志保さんは答えた。
雄輔さんに「パルマ」を教えてもらっていたら、
彼が「舞踊」を教えて欲しいって。
そういう交換教授が公演に発展したの。
なるほど、トップ同士のアンテナとはそうしたものか。

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2017年11月11日(土)その3044◆癒しのスープ

今日の主食はちゃんこ汁。
豚バラに、大根、にんじん、ごぼう、こんにゃく、長ネギ、
じゃがいも、里芋、白菜、豆腐、うす揚げ、なめこ、シイタケ、
その他残りもの、食う前に水菜の彩り。
薄味の出汁はかつお節と味噌と酒とコンソメ。
下茹でアク抜きするので出来るのに30分かかるが、
これで二人・三食分。味はともかく、
食後の余韻がとてもいいのが取り柄の癒しスープ。

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2017年11月10日(金)その3043◆前年比150%増

「しゃちょ日記の大ファンです。
 ここへ来ればお会いできると思って・・」

熱狂の有田圭輔ソロライヴが終わり、
ご来場の皆さんを御礼かたがたお見送りしていると、
突如そのアラサー美女は私めがけてそう云った。
「小さく嬉しいでしょ、小山さん?」とそばに居た絹子
(バイラオーラ&カマレーラ)はそう冷やかすが、小さいどころではない。
何せこれまで6000万人にひとりだったしゃちょ日記ファン
(ジェーと連れ合いの合計2名)が、一夜にして
4000万人にひとりに急増(前年比150%増)したのであった。

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2017年11月7日(火)その3042◆西のピカソ

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風呂上がりになんでも鑑定団を観ていたら、またしても凄い絵が出てきた。
張大千(1899年~1983年)は中国の書画家で、
「東の大千、西のピカソ」と称されたそうだが、ちーとも知らなかった。
温故知新の底知れぬ可能性にヒヤリとしたよ。

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2017年11月6日(月)その3041◆三年がかりのラヴコール

今週木曜日、三年がかりのラヴコールでようやく実現する圭輔のソロライヴ。
さっき届いたプログラム原稿をフライング掲載!

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パセオフラメンコライヴVol.073
有田 圭輔 カンテソロライヴ
2017年11月9日(木)20時開演
於:高円寺エスペランサ
主催:月刊パセオフラメンコ&エスペランサ
【出演】
有田圭輔(カンテ)
長谷川暖(ギター)
福山奈穂美(パルマと歌)
井上泉(パルマと歌)
篠田三枝(パルマと歌)
http://www.paseo-flamenco.com/daily/2017/11/2017119.php#005991  
【プログラム】
Cantiñas
Malagueñas
Nana del caballo grande
Colombianas
カンテ部のグアパスたちと大騒
ほか、いろいろやります!お楽しみに(有田圭輔)

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2017年11月5日(日)その3040◆石井智子リサイタル

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今日はこれから石井智子さんのリサイタル。
パセオからは総勢五名で出掛け、忘備録執筆は井口由美子。
九月のパセオライヴはそのプレ公演の趣きだったのだが、
練り上げられた各シーンを精緻に構築するクオリティに
石井智子の輝くような未来が視えた。

スペイン舞踊ではやはりホタが楽しみ。
そして、やはり絶品だった石井のファルーカは四十周年を迎える今回の目玉とみる。

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2017年11月4日(土)その3039◆トロッコの夢

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『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』。

懐かしのアメリカン・エンタメの極致をテレビで観た。
公開された1984年夏はどんぴしゃパセオ創刊のころ。
三十三年の波乱万丈があのトロッコシーンのように駆けめぐる。
二時間でまとめるなら、誰の人生だって皆あんな風だろう。
地味だろうが派手だろうが、踏ん張ってふんばって、
いま生きてる人ってのは皆まったく、
あのジョーンズ博士の如くしぶとく逞しく、
実際それだけで大したもんだよと、とりあえず自分に云ってみる。

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2017年11月3日(金)その3038◆かこち顔

庭に出て、月を観てたら想い出した。
いまも続く呑み友たちの、高三時代の〝かこち顔なる〟選手権。
優勝したのは、サッカーとフルートの名手・坂井だったか。
今もって正統かこち顔を知らぬが、坂井ほどではなかろうと想う。 

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2017年11月2日(木)その3037◆愚者の休日

実務インフラ整備でだいぶ飽和気味なので、
土日をオンにして明日金曜祝日は前倒しの全休。
「自由と平和を愛し、文化をすすめる」というのが
憲法で定めた〝文化の日〟のテーマだという。

そういうのをショーバイにしちまった愚者が休んでていーのかという疑問は残るが、
やはり休む日くらいは自分で決めたい。
8時には家を出て、東京北部の江戸名所を、
都電とバスとタクシーと歩きとで縦横無尽に散策するコースを、
地図とにらめっこで只今構想中。

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2017年11月1日(水)その3036◆異邦人だからこそ

農耕民族特有の異様にネバる2拍子。
外国人はニッポンのあの宴会手拍子が苦手。
皆どう打ちゃえーのか分からんと云う。
フラメンコのコンパスも理屈はそれと同じだとギタリスト原田和彦は云う。
つまり、簡単ではない、すぐに効果の出る特効薬などない。
では、その困難を原点にゼロからスタートしよう!

そういう発想から生まれた科学的アプローチが、
彼の発明(フラメンコ・メトロノーム)に結晶した。
こんな発明はスペイン人には絶対ムリだと、
原田メトロノームを日々愛用するベレン・マジャは云う。    
よって、日本の宴会2拍子用メトロノームを発明するのは、
たぶん外国人である。(←売れんのかっ!?)
 
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★原田和彦レクチャー「もうコンパスが無いなんて言わせない!」    
日時◆11月24日(金)19時30分~21時(19時開場)
対象◆バイレ・カンテ・ギター・観る聴く専門の初級者からプロまで
講師◆原田和彦(ギター)/ほか
受講料◆90分/3,000円(当日受付にて)
定員◆20名程度 ※独習のための録音可
会場◆スタジオ・アルソル(中野区と杉並区の境界線上にある 笑)
※丸の内線「東高円寺」徒歩6分、JR・東西線「中野駅」徒歩10分。
2階フラメンコ協会で3階パセオ編集部、その1階がスタジオ。
予約◆ ☎03-6382-4611 paseshop@paseo-flamenco.com
http://www.paseo-flamenco.com/daily/2017/11/post.php#006012

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2017年11月1日(水)その3035◆ただそれだけ

「自分の仕事に誇りを持ち責任を果たす。
 ただそれだけです」(安藤忠雄)

 あまりに見事な人生の因数分解に、ただただ敬服。

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2017年10月31日(火)その3034◆荻野リサ ソロライヴ

「歌うように踊りたい。踊るように歌いたい。その空間を包んでいる音楽を身体中で吸い込んで吐き出すように表現したいのです」
 荻野リサさんのフラメンコはそんな渇望から生まれる。
今年6月、リサさんは自ら主宰するライヴ「Al son de la tierraⅡ東京公演」で新宿ガルロチを超満員にし、観客を熱狂させた。踊り手出演者全員が踊りとともにカンテも真剣勝負で披露する心躍るライヴ。それは荻野自身が10年前に企画し、小さなハコから毎年続けて育て上げ、花開かせた舞台だった。共演者や観客との信頼を大切にしながら築き上げて来た、フラメンコへの一途な想いの結晶ともいえよう。
 その希望の実現は、彼女の踊りのみならず、彼女の歌うカンテをも深化させていた。高く低く、強く弱く、溢れ出る想いを言葉にし、潤いの帯びた声で紡ぎ出すリサさんの歌は胸の奥に染み入った。美しく歌い舞う、アートに誠実であろうとする気高き女優の存在感に心奪われる。その濃厚な空気に包まれた時間はやはり特別なものとなった。
「エスペランサだからこその一体感、出演者やお客様との近さや生音であることを一緒に楽しみたい!」
 名舞踊手ホセ・ミゲルの偉大かつエモーショナルな血と魂はリサさん自身の日々の鍛練によって彼女の深層に鎮まってきたようにみえる。けれどそれは絶え間なくマグマのように沸々とたぎっているものだ。今回3回目となるパセオライヴでそれがどのような艶やかな火花となるか、至近距離で感じたい。

   (月刊パセオフラメンコ12月号より~井口由美子)

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2017年12月21日(木)20時
パセオフラメンコライヴ Vol.076
荻野リサ ソロライヴ
【出演】
荻野リサ(バイレ)
マヌエル・デ・ラ・マレーナ(カンテ)
逸見豪(ギター)
三枝雄輔(パルマ)

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2017年10月30日(月)その3033◆更けゆく秋

11月に出掛ける劇場公演は石井智子『大地の歌』、
森田志保&三枝雄輔『モーラと鼠』、
青木愛子『レリカリオ』。
大沼由紀舞踊公演はパセオライヴとバッティングで残念無念。
パセオ関連では有田圭輔(11/9)と谷朝子(11/15)の共に初登場のソロライヴ、
それとフラメンコメトロノームで特許を取ったギタリスト
原田和彦のパセオ講座(11/24)。
そして永らく続く、気の早い忘年会が三本。
何はともあれ、更けゆく秋を味わい尽くさんとねえ。
        
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2017年10月29日(日)その3032◆谷朝子ソロライヴ

「気品のあるすらりとした肢体は、絵画から抜け出た踊り子のように幻想的だった。物憂げな面差しに儚さが滲むタラントから爽やかな風を感じるブレリアへ、そして静かな怒りを秘めたソレアへと移りゆく様はクラシカルな映像を想わせた」
 初めて谷朝子のフラメンコを見たときの印象。懐かしいようなセピア色と前衛的な透明感が溶け合っていた。それを伝えたら「そのような時空を超えたような感覚が巡るとき"悠久のとき"を感じ、その感覚は踊っている時以外でも流れていたりします」と語ってくれた。詩的な感性の人だ。
 20年前、ジーンズ姿でソレア・ポル・ブレリアを踊り、新人公演奨励賞を取ったという大胆な挑戦者でもある。そのギャップにも惹かれる。けれど彼女は過去には固執しない。クラシックバレエ、コンテンポラリーダンス、スペイン舞踊、ホタを学んだ身体で豊饒なフラメンコを踊り、深化を遂げていく。
 カラーのグラデーションに節目は無く、どの色合いにも名前が定められないように、舞踊には言葉に尽くせない繊細な心のきらめきと移り変わりがある。モネの描く水面の睡蓮のように。踊りを見るときに感じる哀しみ、痛みに、私たちは言葉に出来なくとも涙をこぼす。儚く消えゆく舞踊という時間芸術が胸中に永遠に刻まれる不思議。��