日刊パセオフラメンコ

2017年12月07日 しゃちょ日記/笑う駒

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2017年12月11日(月)その3068◆笑う駒

きのうのNHK杯、藤井四段敗れたものの、
稀に見る手に汗握る大熱戦だった。
A級在籍の稲葉八段が序盤の紙一重の有利を、
中終盤のひるまぬ攻防で死守した。
ことごとく私の読みは外れ、ひえー!とか、うわあ!とか、
トップ同士の鋭く深い至芸に一手ごとに感嘆符を発し、
隣りに佇むジェーを困惑させた。
安全策を採ることなく、双方ともに骨を斬らせて命を断つ方針を最後まで貫いた。
なるほど金の獲れる将棋とはこういうものかと改めて思い知る爽快感。
おれの仕事なんざ、これに比べりゃ甘々であり、
ちっとは見習え、こうするもんだと、
盤上の駒たちがどこまでも生ぬるい私を笑っていた。

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2017年12月11日(月)その3072◆松下幸恵ソロライヴ

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パセオライヴ初登場、
名古屋の大物バイラオーラ!
幸恵さん、美し!

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2017年12月10日(日)その3071◆黄色い笛

「君、専門バカになるなよ」

私の担任からプロ棋士という進路志望を伝え聞いたという
中澤先生(空手四段の白哲インテリ)は、
自主的に授業を切り上げバイトと修業に向かう
高一の私をつかまえそういう話をした。
少しムッとしたが、それが親切な好意だということは何となくわかった。
仕事好き・音楽好き・女好き・人生好き・才能ナシなどの
散漫すぎる理由から専門バカにはなれなかったが、
当時の私を大いに買いかぶってくれた中澤先生の杞憂を懐かしくうれしく想う。
プロテスト失格後の私はやけくそな好奇心に任せて、
むしろ広がりとかバランスを求める暮らしにのめり込んでいったが、
その結果ふつーのバカになれたから、
その意味で先生の教えに私は忠実だった・・・あ、笛鳴ってる?

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2017年12月9日(土)その3070◆銀シャリ祭り

存分に寝坊する、さわやか土曜日。
朝めし喰ったらジェーと出社して半日経理。
帰りにおめえの大好きな緑道のカフェに寄ってくか。
晩めしの江戸っ子カレーは昨晩仕込み済み。
今日は待望の炭水化物祭り、
新潟直送炊きたて銀シャリに久々のご対面っ!

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2017年12月8日(金)その3069◆もぐらのように

わたしたちが正しい場所からは
花はぜったいに咲かない
わたしたちが正しい場所は
踏みかためられて かたい

でも 疑問と愛は
世界を掘りおこす
もぐらのように 鋤(すき)のように

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今朝の東京新聞でこんな詩を知った。
イスラエルの国民的詩人アミハイ。
タイトルは『エルサレムの詩(うた)』。
ビジネス至上主義からもっとも遠いところにあるアルテ。

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2017年12月7日(木)その3068◆先を読む力

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相手の不幸のために徹底的に先を読むのが将棋。
相手の幸福のために徹底的に先を読むのが人生。
願わくば、先を読む能力が、後者にはたくさん機能してくれますように。

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2017年12月6日(水)その3067◆エル・トロ初登場!

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本場へレスの人気カンタオール、パセオライヴにエロ・トロ初登場!
協演はタカミツ、斉藤誠、三四郎!
12/22(金)予約スタート!
http://www.paseo-flamenco.com/daily/2017/10/2018222.php#006029

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2017年12月5日(火)その3066◆おかわり

「瓶ビール、おかわりねっ!」

おとなり大吉・一番奥の老人優先シートに着くなりそう頼む。
いきなり初オーダーでこう先手を打つには理由があって、
それはこの後の展開に対するささやかな謝罪保険なのである。

つまり、この癒しの楽園でついうっかりつまらねえギャグを発してしまう場合、
そうした営業妨害の代償に柔らかに売上貢献を求められるのが、
当店におけるストイックな暗黙マナーなのである。
「おかわりですか?」「おかわりですよねっ?!!!」

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2017年12月4日(月)その3065◆快適と平和

さあ、そろそろ上がるか。
毎月曜の週1ルーティンは、おとなり焼き鳥大吉の独り呑み。
なので月曜晩はなるべく仕事も呑み会も入れない。
大吉が切り抜きストックしてくれる
一週間分の新聞将棋欄を眺めながらの小一時間、
ちんたらと呑む酒と肴のカンフルが、
つづく一週間の快適なリズムを後押ししてくれるから。
ジェーにはささ身、貧血気味の連れ合いにはレバーと、
ワンコインほどの土産で家の平和も保たれるのであった。

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2017年12月3日(日)その3064◆お助けライヴ

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「漆黒のフラメンコ、虚飾なき純正フラメンカ」(by 井口由美子)

いよいよ二週間後、12/14(木)パセオフラメンコライヴ
その第75回目となる今枝友加カンテソロライヴは、
前回同様この強力な魅力的協演陣(ギター俵英三、パルマ井山直子)
との期待満載の一夜。残り少ない座席指定の予約はこちら。
http://www.paseo-flamenco.com/daily/2017/12/20171214.php#005994
私にとっては、このクソ忙しい年末を乗り切るための最良カンフル!

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2017年12月2日(土)その3063◆帰巣本能

1989年のベルリンの壁崩壊とロシアの近影。
2009年のオバマ大統領就任と2017年のトランプ大統領就任。
ここ数年加速する民族大移動とEUの混乱。
2017年の囲碁将棋(チェスは1997年)における人工知能の躍進。

これらはパセオ創刊から34年の私生活で、
最も刺激された地球的エポック。
私の中の共通キーワードは、「作用反作用」「宗教・主義の限界」、
そして「諸行無常」「それでも人類は試行しながら生きてゆく」などだが、
これら課題に踏み込むヒントは、何故か私というヘンタイ野郎の中では
すべてバッハやフラメンコの生命力・融合力に直結している。

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2017年12月1日(金)その3062◆持つべき友は

大好きな炭水化物を夜遅くに食わない習慣が定着してほぼ一ヶ月、
体重が2キロ半減っているのに驚いた。

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パセオおとなりヤキトリ大吉の大将(←手相観名人)の
さり気ないアドバイスに軽々と乗っかり、
飲食の全体量を減らすことなく、自分の性質に合わせて
食や酒との付き合い方をほんのちょっと変えただけなんだが結果は大吉!
こんなに楽チンな生活習慣なら得意のリバウンドも回避できそうだし、
持つべき友は心優しいヤキトリ屋である。
一年で10キロ減が目標だが、こうした絵に描いた餅の賞味期限は、
これまでの経験則から、およそ三ヶ月ほどかと推定できる。

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2017年11月30日(木)その3061◆バタフライ効果

「バタフライ効果」
        
蝶の小さな羽ばたきが、
遥か遠方のお天気に影響を与えるという気象学の仮説。
自然界におけるカオス運動の予測困難性の解決はAI時代の楽しみのひとつだが、
人間界におけるバタフライ効果については、
例えばある人の感じ良い態度、
あるいは感じ悪い態度の引き起こす永年の蓄積が、
明快な法則性を実証している。
それこそが〝人の運〟と呼ばれるものの正体なのだろう。

〝人の運〟というのは日頃の心掛けと行ないに比例する手堅い確率論だが、
〝時の運〟には人知ではどうにもわからん偶然性がある。
例えばパセオ創刊二年後の1986年のアントニオ・ガデス舞踊団来日公演を
導火線とする空前のフラメンコブーム。
明らかにそういう〝時の運〟だけで生きてきた私は、
今年だけで三度ほど親しいお仲間たちにこう評された。 
「前世の行ないがよっぽど善かったんだねえ」
つまり今生における根性の悪さを遠まわしに糾弾されているのである(涙)

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2017年11月29日(水)その3060◆五千円札の薫陶

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「不機嫌な人」
そういう人と仕事したり呑んだりするのは、
できれば御免こうむりたいタイプだ。
つい今さっき観たNHK「知恵泉」で、
概ねアバウトながらもそこだけは妙に厳しい性向の理由が、
番組主人公の五千円札・新渡戸稲造(にとべ いなぞう)からの
薫陶であったことに想い当たってハッとする。

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教養の人、つまり寛容の人であり続けた稲造でさえも、
人間同士の相互理解を破壊する、人の不機嫌そのものをバッサリ否定した。
むろん若かった私もバッサリ斬られたひとり。
人のフィジカル面を軽視しないところに
誠実な実際家であった彼という賢人の普遍性が視えてくる。
一万円札というのは、この人か聖徳太子だと願う私だが、
肖像が誰であろうと一万円札それ自体をフィジカルに愛するところに
私という愚人の普遍性もついでに視えてくる。

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2017年11月28日(火)その3059◆100億点満点!

偶然フェイスブックで見つけたライター若林作絵のエッセイ。
100点満点中、100億点満点のフラメンコ上達エッセイ!

   ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

踊り仲間と飲み。

「タラントを踊るなら、構成が~」とか、
「アレグリアスは、1スタートと12スタートが~」とか、
なんかそんな話をぐだぐだぐだぐだしていたのですが、
「そういうのわからない。そういうのをレッスンで教えてほしい」
という話が出てきました。
「私はそういうことがわからないから、"フラメンコダンス"になっちゃう」と言うんです。

「でも、ちゃんと歌を呼べるジャマーダを打ってるじゃない。全然"フラメンコダンス"じゃないよ」
「それに 、そういうことをやるとレッスンの半分くらいが講義になっちゃって、『先生、トークはいいから、早く振り付け教えて』ってなるって(笑)」
なーんて話したのですが、考えてみたら、ダンスのレッスンでこんなに理論が必要なものってほかにありますかね?

パセオフラメンコの実践講座とか、フラメンコ協会の講習会とか、シティオ塾とか、理論中心の講座というのは結構あります。
こういう講座はピンポイントなのでなかなかドンピシャにはならないけれども、そこが糸口になって、するするっと視界が開けるということはあると思います。

自分のレベルに合わない話は、聞くそばから抜けてしまう。
バセオの記事を3年後、5年後に読んで、
「へー、こんなこと書いてあったんだ。今なら意味がわかる、というか、読んだ記憶がない」
となることがあります。
3年前の自分、5年前の自分は、こんなにわかっていなかったのか!
まあ、それだけ自分が進化しているのを実感できる、とも言えます。

読み返すことができるという点で書籍は何年も何年もずっと役に立つ。
だから、パセオも毎月買うのがいいんです。(ちょっと宣伝)

『JINOKISM』は、何曲かレパートリーができて、マルカヘもジャマーダもレマーテも動作としては幾つもバリエーションを知っている、というくらいの人にちょうどいいです。
今の自分の曲に関係ないところも含めて、1冊という分量を読み終わると、
「レッスンでは全然理論の話をして��