日刊パセオフラメンコ

2019年02月04日 公演忘備録のフライング掲載

★月刊パセオフラメンコ2019年3月号(2/20発売)よりフライング掲載
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パセオフラメンコライブvol.104/小島慶子ソロライブ
(取材/関範子)

2018年11月21日(水)/東京(高円寺)カサ・デ・エスペランサ
(バイレ)小島慶子(カンテ)川島桂子(ギター)西井つよし/尾藤大介

小島慶子さん。清々しい女っぷり。私のフラメンコはコレ!という信念が伝わってくる。
重厚なマルティネテは白い衣装で床を踏み抜かんばかりのサパテアド。彼女の十八番・ガロティンは、空の色に海のエメラルドグリーンを混ぜた衣装。フレコが揺れて、色っぽさと粋の極み。ペテネラは、黒いドレスに金の刺繍の黒いマントンを翻し、エスペランサに風を巻き起こして踊った。振り絞るようにせつなくて、彼女の闇の淵を垣間見たような思いがした。
 間に挟むギターソロは、西井つよしさんの軽やかなのに時折深いところを突いてくるブレリア、尾藤大介さんの泣けてくるようなファルセータのソレア。お二人の仕事しとしての巧みさを生音で間近に観て聴いて、ダブルギターの楽しさ凄さ、阿吽の間合い、音の絡み合いが堪能できた。遊んでるようで羨ましい。寄って集ってパロマさんを盛りたてる勢いにワクワクした。そして「K島K子の大きい方」と小島さんに紹介されたカンテの川島桂子さんは惚れ惚れする歌いっぷり。フラメンコという制約を越えてこの人の歌は自由だ。聴くものを自由に羽ばたかせてくれる包容力がこの人の歌にはある。「K島K子」の大も小も(笑)、小気味良く男前というよりは女として清々しい。
 小島慶子さんという人は、プロ中のプロでもある。「そこまでやるのかといつもハラハラする」と川島さんは言っていた。その言葉がすべてを物語るだろう。踊っているどの瞬間もシャッターチャンスで絵になることでも証明できる。気を抜かない凄さ。だからこその瑞々しさと美しさ。
 この日が誕生日だったパロマさんは、パセオライブがバースデイライブになった。びっしり埋まった客席からは大合唱のハレオが飛ぶし、チームワークのいいアーティストたちに囲まれて、艶やかにして爽やかな、愛に溢れたライブとなった。