2008年5月号“魂の叫び”
2008年4月下旬
制作スケジュールの都合上、ちょっぴり早めの反省会。
S「ついに! “やっちまったなぁ~!”な、シギリージャ特集です」
T「満を持して、って感じだね」
S「シギリージャはフラメンコの核となる曲種の一つ。やっぱりきっちり紹介しとかなきゃって思ったわけです」
T「歌にしても踊りにしても、あの重厚感はたまらないよね」
S「リズムがないようである。歌詞も伸び縮みしてるんですよね」
T「おっ、専門的なコメントだね。さすが、読み込んでるねぇ。特集では、成り立ちや歌詞、コンパス、踊りの構成例、CD紹介など、シギリージャのすべてを網羅」
S「わかったこととしては、シギリージャはものすごく“個人的な歌”だということ。人間の根源的な孤独、それはただ『さみしーよー』ってことじゃなくて、自分は世界にひとりしかいない、って事実を引き受けること、なのかなぁ、と。だから、魂の叫びって言われるんでしょうね」
T「正直なところ、おいらはシギリージャってなんのなか、イマイチよくわからなかったよ。そう高場さんに言ってたら『それでいいんだよ。よくわからないのがシギリージャなんだ』とのこと。まあそうかもしれないね」
S「今月はプチ・リニューアルということで、3本の新連載がスタートしましたね」
T「まずは、現代スペインアーティスト名鑑。スペインでは、現在若手の実力者たちがどんどんデビューしているからね。将来、飛躍が期待されるアーティストを毎月1人ずつ紹介していきます。
続いては『太陽と月の女たち』。日本にもカンテ好きがずいぶん増えたということで、スペインの若手カンタオーラのインタビュー集です。歌いたい! と思っている人には参考になるはず。共感できる部分が多いんじゃないかな」
S「この2本で巻頭もずいぶんと華やかになりましたね」
T「最後は、『フラメンコにまつわる食の話』」
S「フラメンコとは生きること、生きることとは食べること、というわけで、アーティストのみなさんの食に迫ります。身体を内面から整えるヘルシー食から、がっつり系まで、どんな“食”が飛び出すか、乞うご期待!」
T「トマティート来日インタビューにヘレス・フェスと、華やかなラインナップが続くね。トマティート公演はどうだった?」
S「いや、楽しかったです。学生時代にブルー・ノートで観た以来かな? 音の力が強いんですよね。お疲れのところ快く取材を受けていただき、感謝感激」
T「ヘレス・フェスは次の6月号で注目公演をピックアップするよね」
S「そうです。レビューを入れて、たっぷりやりますよ! あ、そういえば『公演レビュー』が復活してますね」
T「約1年前にひっそりとフェードアウトした『公演レビュー』。この号から再開しました。といっても毎月ではなく、注目の公演に的を絞っての掲載にしようと思うから、とりあえずは不定期だけど……」
S「きっちり公演の模様を伝えていければいいですね!」
T「そして今回、個人的に最も力を入れたたのが、SHOJI KOJIMAこと小島章司さんの5月の公演『越境者』に関する記事。公演を控えた小島さんに単独直撃インタビューを敢行したよ!!」
S「昨年の50周年記念公演を終えた次の舞台。注目ですよね」
T「というわけで、インタビューの舞台は日の出桟橋。そこからシンフォニーに乗り込み、小島さんと一緒にクルージングしたんだ」
S「あの、Tさん、やりすぎじゃないっすか……」
T「何言ってんの! 『越境者』だけに、インタビューも環境設定が大事なの! 開放感あふれるデッキでクルージングを満喫しながら、有意義なインタビューができたよ。いや~満足、満足」
S「そのころワタクシは、スペイン舞踊界の宝、アントニオ・アロンソさんの取材に。いかにも伊達男って感じで、かっこよかったです!」
T「シブいよねぇ。表紙もアロンソさん」
S「そのかっこよく粋な姿の裏に、来日されてからのご苦労があったことを知って、胸を打たれました。そして、わが日本フラメンコ界の至宝、高橋英子さんのインタビュー!!」
T「長年のグラナダ生活を振り返り、英子さんが大切にしているものを語っているね。その集大成ともいえるのが、英子さんが日本で開設した教室『クルソフラメンコ』。そのメソッドを収録したDVDもいよいよ発売! そして6月にはライブも開催! この春~夏はEIKO旋風が吹き荒れる~」
T「というわけで、気がつけば4月も終わり。ゴールデン・ウイーク進行(註:ゴールデン・ウィーク中は、印刷所もお休みのため、例年進行が早まります)も終わり、今はつかの間ののんびりモードだね」
S「月刊誌というサイクルの中、唯一ゆっくりできるのがこの時期ですよね」
T「なんと現時点で6月号も制作終了という、恐ろしいスケジュール。今月はいったい何月号を作ってるんだか、よくわからなかった……」
S「でもそのおかげで、今日のような平和な1日が生まれるわけですから」
T「この場を利用して、上半期の反省と今後の展望を聞かせてよ」
S「反省は言い出したらキリがないです。とにかくまぁ、つねにベストを尽くすのみです」
T「手前味噌ながら、出版不況と言われるさなか、小社はよく健闘したんじゃないかな。これもひとえにアーティストと読者のみなさんのおかげです! 後半はさらにステップアップ。魅惑の企画をどしどし投入していきましょう!」
S「ところで、Tさんゴールデン・ウィークのご予定は?」
T「おいらはいつも通り、木漏れ日の中、今日という一日を与えられたに感謝しつつ、自問自答するよ」
S「よくわからないんですけど……」
T「じゃ、休み明けに再会しよう。アディオス! みなさんもよいゴールデン・ウイークをお過ごしくださいね~!」
●編集部員
T:現編集長。ただいま、90年代前半の環境である社内のパソコンの買い替えを検討。もはや限界……。最新の設備の導入を、虎視眈々と狙っている。現在、経理担当と予算交渉中。
S:ゴールデン・ウィーク中に教室のミニ・ライブに出ます。自分の至らなさを思い知る日々……。残り時間は少ないですが、精一杯練習して、本番はハジけます!!!
|