編集室
2008年9月号“永遠の課題”
2008年8月末。
連日の豪雨、暴風。「どうなってるの一体!?」と叫びたくなるような毎日。でも、反省はしなくちゃね! てなことで、反省会スタート!
T「今月の特集は“敬意”。これは、外国人、ひいては日本人に『フラメンコができるのか』という疑問が出発点。これは、邪馬台国はどこにあるのか、という問題と同じくらい昔から議論されてるわけで」
S「イマイチなたとえですね……」
T「日本人はスペイン人に何を学び、そのスペイン人はフラメンコをどう体得したのか。日西含めて8人のアーティストにインタビューしたわけだけど、共通していたのはフラメンコに真摯に向き合う姿勢だったね」
S「フラメンコという文化の外側にいる人間が忘れてならないのはやっぱり“敬意”ではないか、と思った次第です。こうした議論はフラメンコに関わらず、さまざまなジャンルにもあると思います。日本人はフラメンコに関しては“外”ですが、逆に“内”の場合はどうなのか。そこで、日本伝統文化の担い手の方を中心に“内”の方たちに取材しました」
T「日本の伝統芸能を外に紹介する人がいれば、日本でフラメンコを教えたり活動しているスペイン人もいるわけで。彼らが自身の芸能を外側の人にどう伝えようとしているのか、というのは興味深いところだね」
S「たとえば、能や歌舞伎のセリフや謡を聞いても、現代の日本人には理解できないように、フラメンコのカンテもスペインの“一般の人”にはわからないものなのかもしれない。どこまでが“内”で“外”なのかあいまいですし、なにを求めるかによって境界は変わってくるような気はします。でも、“敬意”、そして“愛する心”が必要なのは変わりない」
S「いよいよ、来年、新生アントニオ・ガデス舞踊団の来日が決定しましたね!」
T「去年の来日を経て、舞踊団はどう進化していくのか。来日に先駆け、その課題と可能性を追求してみたよ」
S「本人がいない舞踊団。確かにどうあるべきかは難しいところですね」
T「芸術監督のステラが語っているように、まずは過去を完璧に再現すること。それから新しい歩みがスタートできたらいい。次回の公演では、その一歩が観られるはずだよ!」
S「日本人の挑戦はいよいよ〈後編〉」
T「4人の留学生がスペインのコンクールに出場した前後を追った記事だけど、結果は読んでのお楽しみということで。いずれにせよ、人生挑戦! 僕らも負けずにアタックしていきたいね!」
S「今年のビエナルにも、萩原さん、屋良さんの出演が決まられたとか」
T「詳しくは、本誌もしくは弊社HPの『今日のフラメンコ』あたりをご参照ください! ビエナルも開催間近だね。個人的に注目は、やっぱりイスラエル・ガルバンかな? 今年はどうなるんだろう?」
S「そんなアナタにぴったりな、ビエナルガイドが!」
T「見どころはもちろん、会場の様子や食事まで、参考になるなぁ」
S「ま、私たちは行けないんですけど」
T「一度でいいから行ってみたいもんやね……」
S「開催間近といえば、スペイン村のセビジャーナスコンテスももうすぐですね!」
T「というわけで今月は昨年優勝チームの代表に独占手記を寄稿してもらったよ」
S「去年の暑い熱い夏の思い出がよみがえる……。今ごろ朝練してましたもんねぇ。しかし、さすが優勝チームは踊りこんでます!」
T「コンクールにかける思いは人一倍強く、思わず涙したよ」
S「舞踊家、浅見純子さんの記事も熱かったです」
T「彼女の取り組みと公演の模様を取材したよ。浅見さんは二足のワラジというより二足のランニング・シューズ状態で、仕事とフラメンコを両立しているアーティスト。まったくいつ寝てるのかね? と思うくらい疾走している人なんだ」
S「こういう、努力に触れると、自分もがんばろう! て思いますね」
T「変な天気が続いたね」
S「ほんと、台風でもないのに。なんだったんでしょう? あの、激しい雷雨は。被害にあわれた方もいらっしゃるでしょうね。心よりお見舞い申し上げます」
T「夏も終わりですが、なんか夏らしいことした?」
S「……なにも」
T「だよね……。でも、そんな中に日本フラメンコ協会の新人公演が夏を感じさせてくれました!」
S「寒かったですけど(笑)。今年も盛り上がりましたねぇ」
T「受賞者のコメントも楽しみだね」
S「はい。11月号に掲載です」
T「新人公演が始まると夏!って思うし、終わると夏も終わりって感じる」
S「新人公演3日だけ、夏。なんかさみしい人たちですね、私たち……」
●編集部員
T:現編集長。これと言った話題もなく、粛々と生活しています……。
S:唯一夏らしかったのは、虫に刺されまくったことくらいかな? あれ、結局さみしい……。
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2008年8月号“振付のナゾ”
2008年7月末。
「ねぇねぇ、ちょいと暑すぎやしませんか?」とおてんと様に文句も言いたくなる真夏日続き。夏バテに負けず、元気に反省会!
S「8月号の特集は、振付。意外や意外、とり上げるのは初めてなんですよね」
T「そう。それで、驚愕の真実が発覚したという……」
S「ね。記事でも触れてますけど、振付という言葉の概念が、全然違ったんですよ」
T「スペインの振付は、日本で言う総合演出、みたいなニュアンスだよね」
S「それがわかったときは、どうなることかと思いました。2人で軽くパニくりましたもんね。ちびまるこちゃんのように顔に青線が……」
T「でも、結果的にそれぞれいい話が聞けたよね」
S「スペインでは振付という言葉自体がホットなタームらしく、濃い特集になりました」
S「小島章司さんの“相棒”である、チクエロの取材に行ってまいりました」
T「ニューアルバムには小島さんに捧げられた曲もあるしね」
S「撮影のためにギターをかまえていただいたんですが、弾いてくれましてね! こんな間近で聴けるとはーー!!」
T「それはラッキー。本人によるアルバム解説を読むと聴きたくなりますなぁ」
S「ほんとに! ステキな作品ですのでぜひ聴いてみてください」
T「ベテランカンタオール、マノロ・セビージャインタビューもいいね」
S「とっても粋な方で、私服もステキだったんですよぉ」
T「言葉一つひとつに重みがあるし、深いね」
S「歌声もしびれます。また生で聴きたい!」
T「セビージャのコンクールに挑戦する4人の踊り手を追った『日本人の挑戦
』は、8、9月号2号にわたってお送りする大企画」
S「読んでるとこっちまで緊張してきますよね。異国の地で努力し続ける姿に頭が下がります。私もがんばらねば」
T「独特の緊張感が伝わるよね。4人は予選突破できたのか!? 来月号もご期待ください!」
T「今月はレビュー3本とプレビュー1本。いやぁ、なんだかんだ言って、公演も充実してる」
S「東仲さん、森田さんライブは最高にスリリングでした」
T「鍜地さんリサイタルも本当にすばらしかった。込められた思いが伝わってきたよ」
S「ロラ・デ・カディスを囲んでライブは残念ながら行けなかったですけど、次回は行きたい! 鍵田さんと佐藤さんの公演は先日拝見しましたが、記事を読んでいたので、いっそう深いところを感じられた気がします。……パセオ、意外と役に立ってますね……?」
T「なに言ってんの、いまさら」
T「ちまたは夏休みだね」
S「そうです。ちびっ子たちはポケモン・スタンプラリーで大忙しですよ」
T「大人も休みだね」
S「お盆ですから。私も休みますから。止めてもムダですよ!」
T「いや、止めないけどさ。でも、学生のころは1ヵ月以上も休みがあったわけじゃない? 今となっては信じられないよね」
S「たしかに。そんなに休んだら社会復帰できないでしょう」
T「そう考えるとスペインってすごいよね。本気で夏中休むじゃん」
S「暑いと仕事の効率も上がらない、だから休むって、結構合理的なんすよね。……ここはやはり、日本アンダルシア化計画! 夏は休もうキャンペーンを張るしかない! そして、パセオがその見本となるべくいち早くひと夏丸ごと休みにしましょう!!」
T「……ムリだって」
●編集部員
T:現編集長。夏バテで意識朦朧中……。
S:お盆明けに誕生日を迎え、いよいよ魅惑の30代に突入します。気持ちはとっくに三十路、身体年齢は40代、なんですが……。
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2008年7月号“軸ってなんだろう?”
2008年6月末。夏も近づく八十八夜♪
梅雨時の湿気に負けず劣らず、ねっとり(!)と反省会。
S「私も含めてフラメンコ舞踊を習っている人の多くがぶつかる壁、それが軸と重心」
T「舞踊には軸と重心が大切、と言われるけど、正直なところイマイチよくわからなかったからね」
S「それに真っ向から取り組んでみたわけです」
T「で、具体論、メソッド、フラメンコへの応用などを記事にしたわけだけど、ある程度の概略はつかめると思います」
S「まぁ、でも難しいですよね。ただ言えることは、意識して感じて、自分の身体と対話する、それが大切だ、ということです。舞踊やスポーツだけでなく“身体を動かす”局面において、軸と重心は非常に重要なんですよね」
S「5月に来日したマリア・パヘスのインタビューも敢行! 公演の合間、忙しいなかご協力いただきました」
T「世界初演となった『セルフポートレート』の制作秘話と公演の模様をお届けします」
S「記事にもありましたけど、インタビューの終盤『ちょっと待ってて』と、アイデアノートを取りに行ってくださって。きさくでかわいらしい方でしたね。『セルフポートレート』もすばらしかった! また観たい!」
T「人生の新しいステージに立ったマリア・パヘス。今後の展開が楽しみだね!」
T「今月は、ベテラン、重鎮の記事が充実してます」
S「岡田昌己さんの公演レビューに、ゲストバイラオール2人のインタビュー。日本人アーティストとの共演も多い、エンリケ・エル・エストレメーニョのインタビューもあります。マエストロづいてますなぁ。残念だったのが、ピラール・ロペス死去のニュースでしたね」
T「フラメンコを含め、今に至るスペイン舞踊の流れを創った人物だね。とくに男性舞踊手を多く輩出したんだ。多くのアーティストが言及しているように、本当に偉大な人だったんだね」
T「今月の表紙は、今、セビージャの路上を賑わせているフラメンコ・グループ『ソン・デ・アフエラ』だよ。記事にもあるように、踊る場所を路上に求めた多国籍のユニットなんだ」
S「いやぁ、たくましい。演奏する場所がないなら、自分で作る、と」
T「そう。道は自ら切り拓くってことやね。フロンティア・スピリットここにあり!」
T「しかし、暑い」
S「たしかに、こう、もわーんと蒸しますよね」
T「はやくも夏バテ気味なんだよ……」
S「しっかりしてください! 夏はこれからです。もしかしてエアコンにやられてるんじゃないですか? 時代はエコです。ノーエアコンですよ!」
T「元気だねぇ」
S「いや、カラ元気です!(キッパリ)洞爺湖サミットも開催されますから、わが社もエアコンレスでいきましょう! 夏バテ解消間違いなしです」
T「時流にのってエコ、ロハスをめざしますかー? これで部数増は間違いないね!」
S「いや、それは……」
●編集部員
T:現編集長。予算交渉も無事終了し、いよいよMac osXによるCS3(専門用語すいません)での制作が決定! 少しずつ覚えていきたいと思う今日このごろ。
S:昨年のビリーズ・ブートキャンプ早期除隊に懲りず、現在コアリズムに挑戦中。今度こそ、軸とくびれを手に入れてやる!
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2008年6月号“装う”
2008年5月末。初夏の風が心地よい日和。
今月の反省会はさわやかに(!?)始まった。
S「いやー、いい気候です。青い空、白い雲、洗濯物もよく乾く~!」
T「初夏は、衣更えの季節でもあります。っというわけで、年に1度のファッション特集です」
S「なんか、“ファッション特集”ってのが、こうフツウっつーか、ありきたりっつーか」
T「巷のファッション特集と一緒にしてもらっちゃ困るよ。こちとら“意匠”のあるフラメンコ衣裳だからね」
S「……ハハハ(乾いた笑い)。Tさん、今日も飛ばしてますねぇ……」
T「(何事もなかったように)さて、今回のメインは春にセビージャで行われたフェリア用衣裳のファッションショー『SIMOF』だよ。色とりどり、豪華絢爛の衣裳をお楽しみください」
S「4人のデザイナーの作品が紹介されてますね」
T「実際のコレクションには約30人のデザイナーが参加したとのこと。その中からこれぞ!という衣裳を取り上げてみたよ。フェリア用ということで、実際の踊りには使えないみたいだけど、色や形など、デザインは参考になるんじゃないかな」
S「流行がひと目でわかりますね。見てるだけで楽しい!」
T「ちなみにこの撮影を担当したのは、セビージャ在住のライター兼カメラマンの青柳氏。なんでも5000枚ほど撮影したとのことで、パソコンがパンク寸前だったらしい。お疲れさまでした!」
S「森田志保さんのスタジオ、トルニージョのみなさんの衣裳製作レポートもございます」
T「どのグループも凝ってるねぇ」
S「スケジュール上、仕上がりをお見せできなかったのが本当に残念! 発表会本番を拝見しましたが、どのグループもバッチリ。ステキでしたよ!」
T「締めは、国内衣裳メーカーの誌上ファッションショーだよ。今、数えてみたけど50着以上が登場。まさに衣裳の宝石箱や~」
S「!!(まだ彦●呂! カラオケで“ちょっと前の大ヒット曲を歌っている”かの恥ずかしさ。今なら、そう『粉●』あたりを熱唱してる感じ?)」
S「ヘレス・フェス企画後編は、6作品のレビューを中心にお届けしました」
T「日本でもこういう公演観たいよね」
S「そこで、2009年のフラメンコ・フェスティバルですよ! いやまぁ、こういう作品が上演できるかどうかは別のハナシですけど。でも、なんか祭っていいじゃないですか」
T「09年開催に向けて、“進捗報告”連載も始まったから、じょじょに盛り上げていこう!」
S「始まる連載あらば、終わる連載あり。カマロン節カンテ講座は最終回を迎えました」
T「いぶし銀連載だったねぇ。噛めば噛むほど味わい深い講座だから、1年後に読むとまた違う発見があるんじゃないかな」
T「今月は公演レビューが3本。どの公演もよかったよね!」
S「こうやって公演を並べてみるのもいいですよね。それぞれの違いや魅力がわかりやすくて」
T「この夏から秋にかけても公演が満載なので、ぜひこの公演を取り上げてほしい! というリクエストがあったら、連絡してくださいね~」
S「そういや、ドイツのフラメンコレポートでびっくりしたんですが、ドイツには発表会がないとか」
T「もしかしたら、発表会って日本だけのシステムなのかもね。今回はドイツのフラメンコ教室が参加した、総合ダンスコンクールの模様を中心にレポートしてもらいました」
S「コンテンポラリー、ヒップ・ホップありの、まさにダンスの異種格闘技戦ですね」
T「ダンスのK1みたい! フラメンコ教室の結果はこれいかに? 日本にもこんなコンクールがあるとおもしろいかもね」
T「それにしても、暑くなってきたね。5月でこの気温じゃ、日本ももはや熱帯やね」
S「夏、ですよね……。夏といえば、先日サザ●オールスターズが活動休止を宣言したじゃないですか」
T「ああ、びっくりしたよ」
S「30年間ってことは、パセオの5年先輩なんだな、と。その間ずっと第一線を突っ走ってきたかと思うと、すごいなぁと改めて思いました」
T「たしかに。彼らは活動休止するけど、パセオは30年を超えても走り続けていきたいね」
S「サ●ンにあやかって、日本全国に名前をとどろかせる雑誌にしましょう!」
T「おお! ひさびさに聞くやる気発言。どうしたの?」
S「失敬な。私はいつもやる気に満ち溢れてますよ!」
T「あ、ちなみに、6月号はマドリードのフラメンコの中心地『アモール・デ・ディオス』で大人気らしいよ! ベレン・マジャやらペラオやらが、『ほしい、ほしい』と連呼してたらしい」
S「なんと! 日本を飛び越えてスペインを席巻するかも!?」
T「“逆輸入で、人気爆発”な日も近いね!」
●編集部員
T:現編集長。最近はラジオにハマっています。まさに深夜1時のハート・ステーション状態です♪
S:暑くなってくると、がぜんビールがウマイっす(いや、冬でもウマイけど)。早くビア・ガーデン初めをしたい今日このごろ。
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2008年5月号“魂の叫び”
2008年4月下旬
制作スケジュールの都合上、ちょっぴり早めの反省会。
S「ついに! “やっちまったなぁ~!”な、シギリージャ特集です」
T「満を持して、って感じだね」
S「シギリージャはフラメンコの核となる曲種の一つ。やっぱりきっちり紹介しとかなきゃって思ったわけです」
T「歌にしても踊りにしても、あの重厚感はたまらないよね」
S「リズムがないようである。歌詞も伸び縮みしてるんですよね」
T「おっ、専門的なコメントだね。さすが、読み込んでるねぇ。特集では、成り立ちや歌詞、コンパス、踊りの構成例、CD紹介など、シギリージャのすべてを網羅」
S「わかったこととしては、シギリージャはものすごく“個人的な歌”だということ。人間の根源的な孤独、それはただ『さみしーよー』ってことじゃなくて、自分は世界にひとりしかいない、って事実を引き受けること、なのかなぁ、と。だから、魂の叫びって言われるんでしょうね」
T「正直なところ、おいらはシギリージャってなんのなか、イマイチよくわからなかったよ。そう高場さんに言ってたら『それでいいんだよ。よくわからないのがシギリージャなんだ』とのこと。まあそうかもしれないね」
S「今月はプチ・リニューアルということで、3本の新連載がスタートしましたね」
T「まずは、現代スペインアーティスト名鑑。スペインでは、現在若手の実力者たちがどんどんデビューしているからね。将来、飛躍が期待されるアーティストを毎月1人ずつ紹介していきます。
続いては『太陽と月の女たち』。日本にもカンテ好きがずいぶん増えたということで、スペインの若手カンタオーラのインタビュー集です。歌いたい! と思っている人には参考になるはず。共感できる部分が多いんじゃないかな」
S「この2本で巻頭もずいぶんと華やかになりましたね」
T「最後は、『フラメンコにまつわる食の話』」
S「フラメンコとは生きること、生きることとは食べること、というわけで、アーティストのみなさんの食に迫ります。身体を内面から整えるヘルシー食から、がっつり系まで、どんな“食”が飛び出すか、乞うご期待!」
T「トマティート来日インタビューにヘレス・フェスと、華やかなラインナップが続くね。トマティート公演はどうだった?」
S「いや、楽しかったです。学生時代にブルー・ノートで観た以来かな? 音の力が強いんですよね。お疲れのところ快く取材を受けていただき、感謝感激」
T「ヘレス・フェスは次の6月号で注目公演をピックアップするよね」
S「そうです。レビューを入れて、たっぷりやりますよ! あ、そういえば『公演レビュー』が復活してますね」
T「約1年前にひっそりとフェードアウトした『公演レビュー』。この号から再開しました。といっても毎月ではなく、注目の公演に的を絞っての掲載にしようと思うから、とりあえずは不定期だけど……」
S「きっちり公演の模様を伝えていければいいですね!」
T「そして今回、個人的に最も力を入れたたのが、SHOJI KOJIMAこと小島章司さんの5月の公演『越境者』に関する記事。公演を控えた小島さんに単独直撃インタビューを敢行したよ!!」
S「昨年の50周年記念公演を終えた次の舞台。注目ですよね」
T「というわけで、インタビューの舞台は日の出桟橋。そこからシンフォニーに乗り込み、小島さんと一緒にクルージングしたんだ」
S「あの、Tさん、やりすぎじゃないっすか……」
T「何言ってんの! 『越境者』だけに、インタビューも環境設定が大事なの! 開放感あふれるデッキでクルージングを満喫しながら、有意義なインタビューができたよ。いや~満足、満足」
S「そのころワタクシは、スペイン舞踊界の宝、アントニオ・アロンソさんの取材に。いかにも伊達男って感じで、かっこよかったです!」
T「シブいよねぇ。表紙もアロンソさん」
S「そのかっこよく粋な姿の裏に、来日されてからのご苦労があったことを知って、胸を打たれました。そして、わが日本フラメンコ界の至宝、高橋英子さんのインタビュー!!」
T「長年のグラナダ生活を振り返り、英子さんが大切にしているものを語っているね。その集大成ともいえるのが、英子さんが日本で開設した教室『クルソフラメンコ』。そのメソッドを収録したDVDもいよいよ発売! そして6月にはライブも開催! この春~夏はEIKO旋風が吹き荒れる~」
T「というわけで、気がつけば4月も終わり。ゴールデン・ウイーク進行(註:ゴールデン・ウィーク中は、印刷所もお休みのため、例年進行が早まります)も終わり、今はつかの間ののんびりモードだね」
S「月刊誌というサイクルの中、唯一ゆっくりできるのがこの時期ですよね」
T「なんと現時点で6月号も制作終了という、恐ろしいスケジュール。今月はいったい何月号を作ってるんだか、よくわからなかった……」
S「でもそのおかげで、今日のような平和な1日が生まれるわけですから」
T「この場を利用して、上半期の反省と今後の展望を聞かせてよ」
S「反省は言い出したらキリがないです。とにかくまぁ、つねにベストを尽くすのみです」
T「手前味噌ながら、出版不況と言われるさなか、小社はよく健闘したんじゃないかな。これもひとえにアーティストと読者のみなさんのおかげです! 後半はさらにステップアップ。魅惑の企画をどしどし投入していきましょう!」
S「ところで、Tさんゴールデン・ウィークのご予定は?」
T「おいらはいつも通り、木漏れ日の中、今日という一日を与えられたに感謝しつつ、自問自答するよ」
S「よくわからないんですけど……」
T「じゃ、休み明けに再会しよう。アディオス! みなさんもよいゴールデン・ウイークをお過ごしくださいね~!」
●編集部員
T:現編集長。ただいま、90年代前半の環境である社内のパソコンの買い替えを検討。もはや限界……。最新の設備の導入を、虎視眈々と狙っている。現在、経理担当と予算交渉中。
S:ゴールデン・ウィーク中に教室のミニ・ライブに出ます。自分の至らなさを思い知る日々……。残り時間は少ないですが、精一杯練習して、本番はハジけます!!!
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2008年4月号“春が来た!”
2008年3月末
今月はお花見のほろ酔い気分で反省会……なわけはなく、ちょっぴり駆け足で振り返る。
S「ようやく春です!」
T「いや、春だねぇ。でもこう、暖かかったり、寒かったり、油断ならない感じだね」
S「新年度、新学期、新入学って季節ですから、パセオもフラメンコ新入生歓迎特集でございます!」
T「先輩のメッセージから教室ガイドまで、これからフラメンコを始める人たちに役立つ内容にしたよ」
S「もちろん、すでに始めているみなさんにも楽しんでいただける内容ですよ!」
T「行って来ました、大阪の帝塚山スタジオ! 久しぶりの出張で、ルンルン気分だったよ」
S「久しぶりの関西方面の記事ですね。地方はなかなかフォローできないのが現状。今後は日本全国に出張したいものですね……」
T「確かに。日本各地の活動状況を紹介するのは、パセオの大切な使命だからね」
S「で、どうだったんですか?」
T「やっぱり関西は熱いよ! みんなのびのびと真剣に取り組んでいて、とてもいい雰囲気でした」
T「春にふさわしい、おめでたい話題も。入交恒子さんが2年連続文化庁芸術祭優秀賞を受賞したね」
S「すばらしい公演でしたよー。2年連続受賞って異例らしいですけど、うなずけます」
T「今年は充電期間みたいだね。次回作が楽しみだ」
S「公演間近のマリア・パヘス独占インタビューに、ロッカメンコ。春はなにかと動きがありますなぁ」
T「現在全国ツアー中のロッカメンコ。4月17日には、新生赤坂ブリッツでワンマンライブだ!」
S「パセオもその勢いにあやかりたいですね!」
T「よし、今月の反省会はこれでお開き!」
S「おお、ずいぶんと急いでらっしゃる」
T「春はね、いろいろと忙しいの。そんで今日はお花見の準備もしなきゃならないの。ところで、ついに社内極秘プロジェクトの『フラメンコ・フェスティバル』、お知らせしちゃったねー」
S「そうっすね。ヤバイっすね。まぁ、でもほぼ開催前夜まで準備終わってますから、脳内で」
T「それを人は、『なんにも決まってない』と呼ぶんだよ……。とにかく! フラメンコを日本で活性化させていきましょう!」
S「みんなで作り上げる、育成型フェスにしようと思っています。言うなれば、たまごっち系フェスですね!」
T「ないよ、そんなの。まぁ、おいらのトーク・ショー開催しとけば、大入り満員、成功間違いなしってとこだね!」
S「そーですね、間違いなしですね(棒読み)」
●編集部員
T:現編集長。ヒゲ剃りの調子が悪く、いよいよ新規購入を検討中。
S:ひとり暮らし歴7年。最近飲みにも行かず、自宅で晩酌する毎日。ますます“ひとり上手”になってきました。
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2008年3月号“発酵?”
2008年2月末
節分は過ぎたけど……なんか、寒いよね? ってな毎日。
今月はサクっと反省会。
S「表紙は誰? って方も多いかもしれませんが、こちらカンタオールのホセ・ガルベスさんです」
T「11月の大沼由紀さんの公演で来日したんだよね。弾き語りすごかった!」
S「衝撃的でした」
T「ってな、大沼由紀さん公演のレビューとホセ・ガルベスたちのインタビューも後半にありますが、今回の特集は、昨年8月号からシリーズ化になった、インタビューシリーズです」
S「前回のテーマは『予感』。そして今回は『発光』です! 個性あふれる4人のアーティストを取材させていただきました」
T「個人的には『絶叫』でいきたかったけどね」
S「はは。それはキビシイ。『爆発』とか『疾走』とか『求道』とか、キーワード考えるだけで楽しいっすね」
T「今回は、内側から光を放っている人。つまり個性的な人ってことだね」
S「板坂剛さん、沖仁さん、佐藤佑子さん、柴田亮太郎さん、と見事に個性的ですね」
T「なかでも、たしかに板坂さんは異彩を放ってる……」
S「ね? すっごくステキな方でしたよ。癒し系で。あと、柴田さんと愛犬の2ショットにも癒されたなぁ。ところで、佐藤佑子さんの木の写真なんですけど、これはなんなんですか?」
T「よくぞ聞いてくれた。説明しよう。佐藤佑子さんの散歩コースにこの木があるの。それでこの木にはコブがあって、そこに背中を押し付けると、気持ちよくてね~。まさにその一瞬を激写した一枚なんだ。おいらも試しにやってみたけど、超気持ちよかったよ」
S「かなりマニアックですね……」
T「沖さんは、1月末にフランスとスペインでのライブを控えてのインタビュー。ニューアルバム『Respeto(敬意)』というタイトル通り、フラメンコに対する“敬意”について語ってもらいました。この敬意ってのは、本当に大切だよね。フラメンコに対する取り組み方、アプローチは人それぞれだけど、敬意は誰もが持っている、根本的なものだからね」
T「待望のアルカンヘル来日、そしてインタビュー!」
S「タイトなスケジュールのなか、ご協力いただき、感謝感激」
T「ライブもよかったなぁ!」
S「ほんと、生で聴けてシアワセでしたー。ご本人はほんと、“アーティスト”って感じの方でした」
S「出ました、岡田昌己さん!」
T「3月末の公演に併せて取材させていただきました。1970年代に単身渡西しそして現在までを振り返る、バイオグラフィー的な記事になっています。フラメンコではなく、スペイン舞踊にこだわり続ける姿勢、そしてあくまでも総合芸術として舞台を創り続けている姿勢は、圧倒されるばかりだよ」
S「妥協は一切許さないのが、岡田さんが岡田さんたるゆえんですからね」
T「おっ、いいこと言うね。岡田節は今回も健在。必読のテキストになってます」
S「そろそろ春なんですが、なんか編集部はトラブル続きですねぇ」
T「ああもう、いろんなことがあるね(怒)! しかし、死中に活あり。何事にも絶望しちゃいけないよ!!」
S「ほいじゃ、私は元気に取材行ってきます!」
T「おいらは帰るかな。腰も痛いし……」
そして、誰もいなくなった……。これはきっと嵐の前の静けさ。(来月号に続く……わきゃない)
●編集部員
T:現編集長。先日、たまにはフラメンコ以外観なければ、ということでクラシックバレエを鑑賞。観客があまりにもセレブっぽい服装だったので、上下ユニ○ロ(パンツも)の自分の居場所がないように感じたとか、感じないとか。
S:3月号の反省会アップが大幅に遅れて、大反省中。陳謝。
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2008年2月号“スペインの底力”
2008年1月末
雪も舞い散る冬本番。寒さに凍えつつ、2月号を熱く語る編集部員2人。
S「スペイン舞踊特集! なんすけど、『スペイン舞踊っていったいナニよ!?』ってとこからのスタートでしたね」
T「スペイン舞踊っていう言葉自体が、ジャンルなのか種類なのか、曖昧だよね」
S「一般的にはスペインで踊られているさまざまな舞踊。その名のとおり、“スペインの踊り”全般を指すわけです」
T「フラメンコを含め、クラシコ・エスパニョール、ホタ、バスク舞踊など、スペインには各地にいろんな舞踊があるんだよ」
S「フラメンコだけじゃないんですよね」
T「そう、そこがいちばんの誤解なんじゃないかな。今はフラメンコが人気だからね。フラメンコ以外は、スペインでも下火で、現在ではなかなか観る機会がないのが現状らしいよ」
S「スペインってほんとうに地方性があふれる国みたい。今月号では、スペイン舞踊の種類や歴史、現状を紹介。地方独特の文化の豊かさを知るためのスペイン舞踊入門といった感じですね」
T「個性あふれる舞踊を伝えるべく設立された、スペイン国立バレエ団も紹介しているよ」
S「芸術監督と第一舞踊手のインタビューですね。それぞれの視点からフラメンコとスペイン舞踊について語っていますね」
T「伝統を守ること、そしてそこから新しいものを生み出すことの大切さを語っているね」
S「新しい、といえば、スペイン舞踊界の新星、ナニ・パーニョスですよ!」
T「小島章司さんの50周年記念公演に参加したアーティストなんだけど、フラメンコを含め、あらゆる舞踊の要素を兼ね備えたダンサーだったね」
S「もう、一目惚れしました! 彼は、スペイン古典舞踊、エスクエラ・ボレーラ、そしてフラメンコ、まさに“スペイン舞踊”を踊る。ものすごい技術と表現力。言葉を超えるなぁ、って思いました。こんな踊り手がいるなんて、スペインはすごい国だー! ナニのインタビュー、『スペイン舞踊をフラメンコとかクラシコとかジャンル分けするのはおかしい。本来一つのものなんだ』という言葉が、スペイン舞踊の現状を表わしていますね」
T「ナニが参加した、小島章司さん公演のレビューもありますので、そちらもぜひ。演出、構成、照明、舞台装置、そして舞踊、どれもすばらしく、まさに総合芸術と呼ぶにふさわしい舞台でした」
T「第2特集はカスタネット。楽器として前面からとり上げたのは初じゃない?」
S「ただいま絶賛“カスタネット人気UP”キャンペーン中ですから!」
T「知られざる魅力満載だね」
S「小林伴子先生に、楽器としての可能性についても語っていただきました。これを読めば、アナタもカスタネットが叩きたくな~る!」
T「満を持して、バイレ・マエストロ、ホセ・ガルバンの登場!」
S「いよ! 日本一! 違った、スペイン一!(?)」
T「下高井戸商店街とマエストロ。ミスマッチなようで、マッチしている……」
S「勝手知ったるって感じでずんずん進んでました! もう、ほんと気さくでステキな方で。ひとことの重みがすごい。フラメンコの深淵を、少しだけのぞいた気がします」
T「年月を経て得た説得力があるよね。若造にはまだまだ到達できない……」
S「巨匠続きで、クリスティーナ・オヨス。現在芸術監督を務めているアンダルシア舞踊団です」
T「オヨスもとってもチャーミングだね!」
S「茶目っ気たっぷり。かわいらしいですよね。舞踊団の稽古場レポートは貴重です」
T「ぜひ来日してほしいね」
T「いやー、今年ももう終わるね」
S「はぁ? なに言っちゃってんですか? まだ1月、始まったばっかりですよ!」
T「だってさ、いま4月号作り始めてて、もう6月号どうしましょ? なんて話してんだよ?」
S「そりゃそうですけど……。なんか夢のない話になってません?」
T「……そうだね。雑誌には夢がいっぱい詰まってなきゃ!」
S「読んでいてドキドキするような、ページをめくるのが楽しくてしょうがなくなるような、そんなパセオフラメンコを作り続けましょう!(涙)」
T「ぜ~んぶ、夢のアト、なんてことにならないようにねっ!」
S「え゛っ!?」
●編集部員
T:現編集長。1月上旬はトップギアだったが、すでに失速気味……。
S:「バレンタインってなんですか?」「どこに売ってるんですか?」「探すのをやめたとき見つかることもよくあるハナシなんですかっ?」……と、まぁこんな感じでカサカサしてまっす。
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2008年1月号“ライブって本当にすばらしいですね!サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ”
2007年12月末
年末の喧騒と大そうじのほこりに紛れ、編集部員はひそやかに1月号と2007年を振り返った。
T「2008年1月号が発売。1年は早いねぇ」
S「景気づけに、ライブ特集です」
T「この秋から冬にかけては、本当に数多くのライブが開催されたよね。過去最高の本数じゃないかな? 調べてないけど……」
S「また適当なこと言って。でも、カンテあり、バイレあり、リサイタルありで、本当に盛りだくさんでしたね」
T「本誌では、そのなかから4つのライブをピックアップしたよ。表紙は今枝友加さんで、ビシっと決めてみました」
S「どのライブも楽しめましたよね。私はペペ島田さんを中心とした、渋~いカンテライブがよかったですね」
T「おいらはチャチャさんの船上ライブに行ってきたよ。横浜の夜景とフラメンコが相まって、なんともセレブな気持ちになったね~」
S「アーティストの方々にはライブの見方や楽しみ方を語っていただきました」
T「ライブは生もの。いろいろと勉強になるよね。個人的には、ジャマーダに注目してる」
S「どんだけ細かいんすか。もっと純粋に楽しみましょうよ!」
T「そやね。ライブは楽しんでなんぼ。恥ずかしがらずにハレオをバンバンかけて、みんなで盛り上がれたらいいね」
S「高円寺のタブラオ『カサ・デ・エスペランサ』のルポもありますね」
T「オーナーの田代さんの眼を通して、フラメンコライブの魅力を書いてみました。エスペランサの創業は1971年。以来、田代さんは約7000回もライブを観てきたわけで、驚愕のひとこと。今でこそ連日の大盛況だけど、当初は並々ならぬ苦労があった。でも、『フラメンコが好き』の一心で、店を続けてきたんだね。まさに、『人生=フラメンコ』を体現している人物。そんな田代さんが感動するフラメンコライブは『その人の人生が見えるフラメンコ』とのこと。やっぱりフラメンコは、うまいヘタじゃないんだね」
S「フラメンコの魅力再確認! って感じっすね」
T「インタビューは2本」
S「まず田中美穂さん。大ベテランでらっしゃるのに、本当に気さくでキュートで」
T「ニューウェーヴのソレアはすごかったね」
S「そう、あれに圧倒されて、すごい緊張しながら取材に臨んだんですが、びっくりするほどかわいらしい方でしたよー。お話にもじぃんときて」
T「お次は『アフロ・フラメンコ』の旗手ブイカのインタビュー。ブイカ最高!! とにかく2枚目のアルバム『ミ・ニーニャ・ロラ』は絶対聴いてほしいよ。あらゆる要素を感じさせながら、根にはしっかりフラメンコがある。ハスキーな歌声も二重丸。おいらは100回以上聴いたよ!」
S「盛り上がってますなぁ」
T「ライブもこれまたスゴかった! エアギターを弾きながら歌うんだよ。さらにノッてくるとパルマにフラメンコっぽいダンスまで披露。あのシャウトに完全にホレました!」
S「わたしも観たかったなぁ。残念! 素顔の彼女はどんな感じなんすか?」
T「舞台の上の白熱ぶりとは一転して、これがまた物静かな人。コメントもとても哲学的で、さらにホレたという感じ。いや~、いいよ、ブイカは!」
S「年始号とゆーことで、4本の連載がスタート」
T「大河ドラマを超えるスケールでお送りする『渇仰(かつごう)』は、日本のフラメンコをさまざまな角度から取り上げた企画。アーティストに関わらず毎月、いろんな人を取材していくんだ。フラメンコに対する尽きぬ愛と情熱。そして、日本人という葛藤。今後、あんな人、こんな人が次々と登場する予定なので、ご期待ください!」
S「小林伴子さんのカスタネット講座と小森晧平さんのカンテ講座も始まりました」
T「カスタネットは待望の企画だよね」
S「取材で小林先生のカスタネット演奏を聞かせていただきますが、すっごいいい音! ああいうふうに鳴らせるようになりたい!って思いますよ」
T「カンテ講座は中上級編。カンテに不可欠な節回しを楽譜で紹介した、かなりマニアックな内容にしてみました。カマロン一筋40年の小森先生ならではの講座です!」
S「セビージャ在住30年の舞踊家、横田さんのエッセイは、濃い内容ですね」
T「暮らすことではじめて見えてくることってあるよね。外側からではなく、まさに渦の中心にいる人だからこそ、書ける内容だと思うよ」
T「そして最後は、マンガ『バイレ道』。都内某スタジオでフラメンコを学んでいるイラストレーター、カワハラさんのレッスンレポートだよ」
S「初回は教室選びについて。用語解説もあって、フラメンコをはじめたばかりの人には、かなり共感できる内容になってますね」
T「この1年を振り返ってみると、トラブルばかり、苦しいことばかりだった……。でも、なぜか今、目を閉じて思い出すのは、楽しいことばかり。なんだかんだいって、充実してたのかも――」
S「なに一人でしみじみしちゃってるんすか! これから大そうじですよ!! エアコンのフィルターちゃんと磨いてくださいよ」
T「まったくもう。せっかく渋く決めようと思ってたのに……」
S「わたしは、忙しくも楽しい1年でしたね。いろんな人との出会いがあって、いいフラメンコに触れられて、感謝感激雨アラシ! じゃなかった、雨あられ! ですよ」
T「なんだ、その乱暴な回顧は」
S「読者のみなさまにも感謝! 1年間ご愛読ありがとうございました!」
T「2008年もよろしくお願いいたします。編集部はノン・ストップで走り続けますよ!」
●編集部員
T:現編集長。激動の2007年をなんとか乗り切り、今は抜け殻に……。カリスマ・エディターを目指し、2008年も疾走するとかしないとか。
S:三十路を迎える2008年の年明けは、福袋購入を自粛。大人の階段を1段のぼった(極私的見解)。
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2007年12月号“CD買おうぜ!キャンペーン”
2007年11月末
絶賛年末進行中。体調不良気味の編集部員が顔をつき合わせ、12月号を振り返った。
T「今月は2007年を締めくくる号、ということで、たくさんのアーティストに登場していただき、ソフト特集です! “No Music,No Life”」
S「ベタな入りですね……。しかも、パ●リだし。訴えられたらどうするんすか?」
T「いいの! いきなりの突っ込みやめてくれる(怒)!!」
S「それにしても、最近CD売れなくなりましたよね」
T「確かに。現代では、音源はネットからダウンロード。デジタル、デジタルですよ」
S「私、iP●dもネットウォー●マンも持ってないんで、関係ないんですけどね。根がアナログ人間なんで、モノがほしいんです」
T「そういう人もいるけどね……。でも、こういう流れはフラメンコ界も無関係じゃないわけ。大手レーベルは緊縮財政といことで、新譜のリリースも激減。ある程度売り上げが見込めるベスト盤、復刻盤のリリースが主流なんだってさ」
S「なるほど。不景気なんですねぇ」
T「っつーことで、一連の市場の同行を現地レポートで分析してみたよ。そんな中でも、新人からベテランまで、やっぱり新譜はリリースされてるし、新しいレーベルも誕生してる。こうした動きをさらに盛り上げるためには、僕らがCDを1枚でも多く買わなきゃね」
S「おっと、待ってました! そんなときに参考にしたいのが、『アーティストおすすめCDベスト3』ですね。日本、スペイン、合計18人のアーティストに、3枚ずつおすすめのCDをピックアップしてもらいました」
T「新旧出揃っているけど、『カンタ・ヘレス』、『タウロマヒア』に人気があるね。いずれも名盤中の名盤。聴いたことのない人は、これを機会にぜひ入手してほしいと思います」
S「あと、フラメンコCDを語るうえで、欠かせないのが『教則ソフト』」
T「その先駆けであり、市場を作ったのが『ソロ・コンパス』。みなさんも1枚は持っているんじゃないかな。当時、誰も行うことのなかった“フラメンコからコンパスを抜き出す”というアイデアをどうやって思いついて、実行したのか。その制作秘話を制作レーベルOFS主催の友繁さんに取材したよ」
S「まさに、コロンブスのたまごですね!」
T「最後はエンリケ坂井さんの自主制作盤『グラン・クロニカ・デル』カンテの紹介だよ。これはエンリケさん所有のSPレコード盤の復刻で、2000年から年に1枚リリース。この秋には第8集が発売になったんだ。古き佳き時代のマエストロたちの至芸はまさに垂涎。はじめは馴染めないかもしれないけど、聴けば聴くほど、噛めば噛むほど味が出る。これぞフラメンコのするめイカや~」
S「あ、彦麻呂。しかも、いまさら……」
S「あ、そうそう、いよいよアルカンヘルが来日ですね。日本でのカンテ・ソロの劇場公演は、なんと20年ぶりだそうです。来日に先駆け、巻頭はアルカンヘルの記事ですよー。日本公演に向けての意気込みも聞きました!」
T「スペインでも大人気のカンタオールの来日。しかもカンテ・ソロというから、ファンにはたまらない公演になりそうだね!」
S「3月号には、来日公演のレポート、インタビューも掲載予定ですから、お楽しみに!」
S「そういや12月号は、なんかいっぱい取材に行ったなー、って感じなんですけど」
T「そうかな? ……そうかもね」
S「まず、タブラオ『アルハムブラ』レポート」
T「西日暮里にある、老舗のタブラオ。みんな一度は行ったことがあるんじゃないかな? 店内はゆったり、舞台も大きくて、リッチな気分を満喫できるタブラオだよ」
S「私はスペイン村にセビジャーナスコンテスト取材に行きました。今回はお客さんに徹したので、ちょっぴり気がラクでした。でも、決勝ならではの熱気に圧倒されたなぁ。大賞のグループがすばらしくて! すっかり彼女たちと、コンテストのファンになって帰ってきました」
T「そのころ僕は、10月上旬に行われた『第1回日西フラメンコの祭典』に。そして、出演者のホアキン・グリロとイサベス・バジョンのインタビューも収録しました」
S「グリロは相変わらずカッコいいすね」
T「素顔もいいけど、やっぱり踊りはすごかった。空間をダイナミックに使う振付と抜群のコンパス。圧倒されるばかりだったよ。一方のバジョンもアグレッシブ。インタビューを読むと、自分の進むべき道を見つけたようだね」
S「メルセデス・アマジャ“ラ・ウィニー”のライブにも行きましたよ。伝説のバイラオーラ、カルメン・アマジャの姪で、その芸を受け継いでいるんです。でも、じつは直接踊りを習ったことはないんだって! これが血なんですかねぇ。ライブは、今まで味わったことのない感覚でした。サパテアードの音すべてに意味があって説得力がある。すばらしかったなぁ。娘のカリーメもアマジャの芸を受け継ぎつつ、自分なりのスタイルを作っていてよかった。しかも超美人! うらやましい」
S「スペインからは、8月に急逝したヘレスの偉大なアーティスト“ルビチ”の追悼記事。次々とマエストロが星になっていくとのは、本当に残念ですね」
T「でも、レポートにもあるように、その意志はしっかりと息子や家族に受継がれていくんだね」
S「8月下旬から9月下旬まで、マラガで行われた『マラガ・エン・フラメンコ』。7つのテーマで51演目、54公演という、ものすごい規模で開催されました。というわけで、レポートも7にちなみ、7つの公演をレポートしています」
T「ロシオ・モリーナ、マイテ・マルティン、ラ・モネタ、イスラエル・ガルバンなどが、意欲的に舞台に立って、それぞれのフラメンコを披露。う~ん、観に行きたかった!」
T「それにしても、今年も残すところあと1ヵ月。行く川の水は絶えずして、しかももとの水にあらず。人生の無情を感じるよ」
S「そうっすね。12月号で『歌い人の肖像』が終わって、ちょっぴりさみしい。ご登場いただいた歌い人のみなさん、ありがとうございました! なーんて感傷的になっちゃいますが、いまそれどころじゃないんですよね。馬車馬のように働かなきゃ、私たち!」
T「そやね~。エンジン全開で年末まで疾走や!」
●編集部員
T:現編集長。11月末~12月上旬の公演ラッシュで、2週間で7公演を観る荒行(?)を達成。大きな刺激を受け、燃えに燃えている。
S:夏季の冷房なし生活に引き続き、暖房機器なし越冬を敢行中。って、別に挑戦してるわけでなくて、ただめんどくさいだけなんですけどね……。
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2007年11月号“世界基準”
2007年10月末
怒涛の年末進行直前。エアポケットのような静けさのなか、編集部員2人はほっこりと反省会をとり行った。
T「構想半年、制作期間2ヵ月、制作費いつもの2倍、“全米が泣いた!”、『SHOJI KOJIMA』特集がいよいよ発売になりました!」
S「よっ!(拍手) 11月下旬に小島先生が行う50周年記念公演に合わせての特集です」
T「そう! 特別編集号ということで、今月はまるごとKOJIMA、月刊KOJIMAでお届けします」
S「今思えば、ちょうど真夏で、我々も死線を彷徨いましたね」
T「確かに。瞳を閉じると、暑さと疲労で朦朧としながら編集した、あの暑い夏が走馬灯のように蘇ってくるよ。できれば思い出したくないね……」
S「数々のトラブルがありましたが、最大の難局が小島先生の故郷を訪ねる徳島取材の中止でしたね。現地での取材アポ、宿泊手配、そしてパセオ編集部伝統の深夜バスを駆使した“弾丸ツアー”ならぬ“弾丸取材”の用意も完璧にした矢先の小島先生の入院……」
T「そうだったね。2日前に入院の一報が入り、すべてキャンセル。あのときは頭が真っ白になったよ……。でも、弾丸取材の疲労度はハンパじゃないから、内心はほっとしたけどね」
S「とはいえ、その時点で徳島企画の4ページ分はすべて白紙。錯乱状態でしたね」
T「でも、結果的にはそれでよかったと思う。みんなで考えた末たどりついたのは、やはり小島先生の原点である稽古場に焦点を充てようということになったんだ。あの稽古場にこそ、小島先生のすべてがあるんじゃないかってね。最終的には、小島先生の体調も回復して、よいレポートができたと思うよ」
S「ところで、表紙はちょっと迫力がありすぎじゃありませんか?」
T「これくらいがちょうどいいんだよ! 表紙はカメラマンのO森さんともめにもめたね。草原、寺、海、奥多摩の滝など、小島先生の意見はまったく差し置いて暴走気味だった。95%滝で撮影しよう! と決まったけど、よくよく調べたら目的の滝まで徒歩で3時間かかることが発覚して、あえなく断念したんだ。滝に打たれる小島先生を激写したかったなぁ……」
S「まったく何を考えてるんだか……。それにしても、なんで“小島章司”でなくて“SHOJI KOJIMA”なんですか?」
T「まだまだ青いね。世界の矢○永吉のツアー必須アイテムであるタオルには、なんて書いてあるか知ってるかい?」
S「もちろん ○azawaですよね?」
T「そう、そこがポイント。つまり世界標準、世界の“小島章司”ってことなんだ。小島先生の活動により、フラメンコが日本に、そして世界に広がっていったことは間違いない。真面目な話になるけど、今回の特集は、50周年おめでとうございます! といった御祝儀的な意味はまったくない。むしろその逆。これからの小島先生はいったどこへ向かうのか? 興味はそこに尽きるよ」
S「いつになく語りますね。50周年記念公演が楽しみですね! みなさんも11月号を読んでから公演を鑑賞すれば、100倍楽しめると思いますよ~!」
T「そういえば、スペイン村企画、お疲れさまでした! 結果は予選敗退。いや~残念、残念」
S「なんかうれしそうですね……。これも例によって私は深夜バスの弾丸取材。台風が関東を直撃してたいへんだったんですから。このパセオ伝統の弾丸取材はなんとかなりませんかね!」
T「フラメンコと同じで、伝統は大切にしなきゃね。パセオの伝統に、飛行機、新幹線という文字は存在しないよ。ファイルナルステージ出場できなかったけど、マルワ賞受賞ということで、奮闘したんじゃないの?」
S「約2ヵ月間、高校の部活なみに朝練しましたからね」
T「いやー、観に行けなくて残念だった」
S「来る気なかったクセに! いや、しかしほんとに楽しかったし、勉強になりました。こういうイベントいいですよね! ご興味を持たれた方、ぜひ来年ご参加ください!」
T「踊り伴唱のスペシャリスト、ホセ・バレンシアのインタビューもあります」
S「エバ、ロサリオ・トレドなどの伴唱を務める、今ひっぱりだこの唄い手ですよね」
T「レブリーハ出身の唄い手で、まだ32歳なのに大活躍。若きベテランだね。最近ではカンテ・ソロと、活躍の幅を広げてるんだ」
S「踊り手を支えるリズム感にカンテ。記事を読むと彼がなぜ踊り手から信頼されているかわかりますね。しかし、写真を見ると32歳とは思えない……」
T「あ、同い年かも。たしかに見えない……」
S「新人公演は初めて選考会に潜入しました。でも「潜入」って言ったら、鈴木眞澄さんに『潜入なんて言わずに、堂々といらしてください』って言っていただき、少しほっとしました。でも、でも! 緊張したぁーーーっ!!」
T「遅くまでお疲れさまでした。でも、いい経験だよね」
S「取材してよかったです。なんか想像していたのと違って、温かくて涙出そうになりましたもん」
T「今年も新人公演は盛り上がったし、来年も楽しみ。夏の合言葉は『海だ! 山だ! 新人公演だ!』で」
T「今月のスペインレポートは、毎夏恒例の鉱山の町、ラ・ウニオンで行われるカンテ・デ・ラス・ミーナス国際フェスティバルです」
S「カルタヘネーラ、ミネーラ、タランタなど、カンテ・デ・ラス・ミーナスと呼ばれる一連の鉱山の唄の復興と発展を目的として開催されているんです」
T「そう、田舎町に世界中から多くのファンが集まり、大いに盛り上がるみたいだね」
S「鉱山の唄を守っていこうとする、ラ・ウニオンの姿勢と誇りには頭が下がりますね」
T「それで、Sさんは予告通りグアムに行って来たけど、どうだったの?」
S「いやぁー、楽しかったですよ。輝く太陽、白い砂浜、海にも入れたし」
T「んじゃ、その勢いで年末進行を乗り切っていただきましょうか!」
S「いや、しかし2泊3日でしたからね。プライベートでも“弾丸ツアー”……」
T「パセオの伝統だからしかたない! さぁ、仕事仕事!」
S「うー、グアムに戻りたいぃー」
●編集部員
T:現編集長。最近は湯豆腐にハマってます。もちろん豆腐は木綿。絹はうまく箸でつかめないので……。
S:夜風が冷たい今日このごろ。連日ひとり鍋発動中。4人前作って、これで3日は暮らしますです、ハイ。
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2007年10月号 “身体”が大切
2007年9月末
真夏日かと思えば肌寒い。まさに三寒四温とはこのこと。秋らしい気候が続くなか、編集部員はしっとりと10月号を振り返る。
S「エックシッ……。風邪引ぎまじだぁ~」
T「ったく。たるんでるからだよ……。あーでも、頭いて」
S「Tさんだって、気のゆるみが見えますよ!」
T「そう、とにかく健康第一ってことやね! というわけで、10月号は身体特集です」
S「いや、そういうことじゃなくて(笑)。長所・短所も含め、自分の身体。その身体と向き合っていきましょう! って主旨なんです」
T「フラメンコはバレエやその他の踊りと違って、いろんな体型、つまりいろんな踊り方があっていい、ということだよね?」
S「そのとーり。フラメンコはその人の持ち味(個性)を活かせる舞踊なんです。鈴木眞澄さんがおっしゃってましたけど『何でもアリ』。」
T「フラメンコはひとつじゃないってこと。きれいとか、上手いとかより、その人らしさが感じられる踊りにグっとくるよね」
S「でも、決して好き勝手に踊っていい、ってことじゃないんですよ」
T「そこが難しいとこやね。もちろんフラメンコであることが大前提だと思うよ」
S「腕が長い人、太めの体型の人なりの、つまり自分にしかできない踊りってあると思いませんか?」
T「そう。フラメンコにはあらゆる人が輝ける、深くて広い土壌があるってことだね」
S「特集では、教える立場として鈴木眞澄さんにお話しをおうかがいしました。箆津弘順さん、影山奈緒子さん、小林理香さんには、ご自身の葛藤・試行錯誤の道のりをお聞きして、最後に奥濱春彦さんに、身体を生かすための実践的なアドバイスをいただきました」
T「舞台では、あんなに溌溂と踊っているのに、みなさん少なからずコンプレックスがあるんだね」
S「そうなんですよ。でも、みなさん、そのコンプレックスを克服し、見事に踊りに活かしてる。人比べるんじゃなく、自分と向き合ってるんです」
T「身体をこういうアプローチから捉えたのは初めて。読んで少しでも、自分と自分の身体が好きになってもらえるとうれしいね」
T「『ニューウェーヴ』は写真を見るだけでも華やか。ほんとに豪華な顔ぶれだよね」
S「個性豊かで、夢中で観ていると、あっという間に時間が過ぎていました」
T「フィン・デ・フィエスタも大盛り上がりだったし」
S「歌い手さん、ギタリストさんが踊るのを観るのが楽しいんですよね」
T「みなさん、コンパス感はさすがだよね」
S「あれできたら、一晩中楽しめますね! Tさんもどうっすか!?」
T「いやいや……。僕は裏方ですから……」
T「スペイン国立バレエ団を初め、32作品の振付を行っているという、ハビエル・ラトーレは、まさに振付の天才。彼のクルシージョの模様もレポートしました」
S「振付家って呼ばれること自体がすごいですよね」
T「インタビューでは、その振付のインスピレーションと方法論をあますことなく語ってます」
S「記事を読んだら、わたしもレッスン受けてみたくなりました! キビシそうだけど……」
T「ぜひ! 内容が濃くて、充実してるよ!」
T「『歌い人の肖像』はいよいよ真打ち、エンリケ坂井さんの登場だね。フラメンコの型にこだわる姿勢は、まさに古き佳き時代を生き抜いてきた、アフィシオンの賜物」
S「インタビュー中にファンダンゴを歌ってくださったんですが、しびれました。あんなに間近で聴けるなんて。撮影のときも歌ってくださったんですよ」
T「写真かっこいい!」
S「『歌い人』は11月号はお休み。12月号でいよいよ最終回を迎えます。ラストを飾るのは、石塚隆充さん。ご期待ください!」
T「いよいよ秋。このシーズンはフラメンコ公演がもっともさかんに行われます。そこで、これから行われる5つの劇場公演をピックアップしてみたよ」
S「創作、フェスティバル、フラメンコ直球勝負、いろいろありますね」
T「イベント情報もギッシリで、うれしい悲鳴を上げてます!」
S「本当にいろんな公演があるから、ぜひ会場に足を運んでくださいね!」
T「マドリードのフェスティバル『フラメンコ・パ・トス』が北京に上陸! なんてレポートもあったし、10月号も内容もりだくさんだね」
S「実りの秋って感じですよね!」
T「そして、秋が過ぎると冬。そろそろ年末進行の足音が聞こえてまいりました」
S「年末は締め切りがきゅいーーーんっと早まりますからね」
T「年内に2月号まで作るからね! 風邪なんて引いてるヒマないよっ!」
S「はぁ~い。……エックシ!」
●編集部員
T:現編集長。モットーは「風まかせ人まかせ」。最近は、ストレス過多で周囲に当り散らし、求心力は大幅に低下。だが本人は半年ぶりに机の整理をして気分一新。ルンルン気分で年末進行に備えている。
S:酒量とフトコロ具合は反比例するなぁ、と最近あらためて実感。おサイフにも秋風が吹く……。
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2007年9月号“潮風にのって”
2007年8月末
猛暑も少しはなりを潜め、秋の訪れを感じる。いつもながらまったりと反省会は始まった。
T「「夏だ! 山だ! 海だ! アレグリアスだ! というわけで、今月はアレグリアス特集です」
S「強引な入り方ですね……。でも、確かにアレグリアスは夏にぴったりですよね」
T「だよね~。アレグリアスの発祥の地と言われているのは港町カディスだからね。行ったことないけど……」
S「アレグリアスは、潮の匂いが漂ってくるような明るく軽やかな曲種。楽しい気分になります」
T「巻頭は、カディス出身の古き佳き時代を知るマエストロ、チャノ・ロバートのインタビューだよ」
S「フラメンコに対する情熱と敬意、そして何よりチャノのアルテが記事から感じられますね」
T「取材を担当した青柳氏は、間近でアレグリアスのサリーダを歌ってもらったそう」
S「うらやましいですね~。故郷カディスへの想い、亡き母への愛情に泣きました」
T「記事の最後のくだりは号泣やね」
S「『アレグリアスの作り方』は、『ニューウェーヴ』荻野リサさんチームに密着しました!」
T「けっこう、密着したよね」
S「ええ。史上稀に見る密着ぶりですわ。取材しているときは頻繁にお会いしていたので、終了後、さびしくなったほどですよ」
T「3人とも楽しそうだよね」
S「ほんと和気あいあいって感じで。でも、言うときはしっかり言う、と。信頼関係を強く感じました。“生”のやり取りをそのまま味わっていただこうと、なるべく会話をそのまま再現しました。ちょっとわかりにくいところがある、というのが反省ですが、スタジオの空気は体感していただけるのでは?」
T「アレグリアスのバリエーションは無限大! ということで、踊りの構成例も紹介しました」
S「ここでは5種類の展開例を図表にまとめています」
T「おいらはシレンシオが入っている、伝統的な構成がいいね」
S「近年では、サパテアード見せまくりの構成も多く見かけます」
T「おまけで、アレグリアスの音源紹介もあります」
S「古典的な作品から現代の実験的なものまで多彩です」
T「でも、どのアレグリアスにも、やっぱりアレグリアスらしさがある。それは気持ちよい躍動感なんじゃないかな」
T「今月から巻頭ページはヘレスのアーティストインタビューを始めました」
S「トップ・バッターは歌い手カプージョ。歌同様、発言も過激ですね」
T「確かに……。放送コードぎりぎりのラインだね」
S「彼自身も矛盾を抱えている気はしますが……。でも、気持ちはわかる気がする。それだけ伝統的なフラメンコを大切にしているんでしょうね」
T「伝統をどうするかは、今を生きる自分たち次第ってことですね」
S「ジャマキートさんの公演ルポもありますね」
T「舞台の創り方をレポートしたけど、リハーサルはびっくりしたよ」
S「といいますと?」
T「だって、ジャマキートさん、本番一発勝負という感じでほとんど踊らないんだもん」
S「踊りは本番にとっておくってことですか?」
T「そういうこと。本番では、ためこんだパワーを一気に爆発。予定調和ではない、カンテとギターとのギリギリの駆け引きは、見ていてゾクゾクしたよ。これぞ即興の醍醐味!!」
T「だいぶ涼しくなったね」
S「エアコンのないわが家も過ごしやすくなりました」
T「なんでエアコンないの?」
S「……貧乏だからです。うそです。買ってくるのも取り付けるのも、めんどくさいからです」
T「ふぅーん。でも、夏を満喫できてよかったじゃん」
S「よかないでしょ~! 夏休みもなく働いたんですから!」
T「僕はプール通いで夏を楽しみましたよ!」
S「ふ。いーんです。アタクシ10月にグアムに行ってまいります! そいで、夏を取り戻しますから(ニヤリ)」
T「旅行するよりエアコンつけなよ……」
●編集部員
T:現編集長。「こだわり」のないのが「こだわり」という「こだわり」派。
S:新人公演のさなかに誕生日を迎え、20代ファイナルに突入。明日はどっちだ!?
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2007年8月号“夏のよ・か・ん”
2007年7月末
日本列島各地から梅雨明けのたよりが聞こえる。なんとも、反省会日和だ。
T「今月は『予感』と題した、日本人アーティスト4人のインタビュー特集です」
S「初夏らしく、爽やかな仕上がりになってます。どの写真もいいっすね」
T「記事中のポートレートはすべて撮りおろし。気合入れましたよ!」
S「フォトグラファーO森氏の気合もハンパじゃなかったですね」
T「それぞれの持ち味を出すため、海、路上など、すべてシチュエーションを変えたからね」
S「私は屋良さんと海に行きました! 暑かった! しかし、楽しかった! そして、屋良さんは身悶えするほどかわいかった!」
T「内容にも注目してほしいね。4人の現在のフラメンコに対するスタンス、考え方がはっきり出ていると思うよ。でも、アプローチは違っても、目指すところは同じなんじゃないかな? 本当に“予感”がする人たち。これからの活躍が本当に楽しみです」
S「Tさん、いつになく語るじゃないですか」
T「まあね。この特集のスローガンは“目指せ!『Numbe○』越え”だったから。はっきり言って、完全に越えたと思うよ!」
S「……なんですか、その根拠のない自信は……」
T「この企画は、来年早々にはテーマを変えて実施する予定です。この人の記事が読み
たい、というリクエストがありましたら、どしどしお寄せください!」
S「まぁ、しかし、ポティートの引退発言には驚かされました。あれ、Tさんと同年代じゃないすか?」
T「そうそう。早すぎるよなぁ……」
S「幼くして芸の道に入ると、たいへんなこともたくさんあるんでしょうね……。そのあたりは、一般人には計り知れないものがあります」
T「今は、とにかくゆっくり休んで、自分の歌いたいものを歌いたいように、納得いく形で続けてほしいね」
T「それにしてもロロはカッコいい」
S「トビラの、踏み切りバックの写真、ちょっとヤバくないすか? ずきゅーんって感じ。惚れるー!」
T「4月半ばまで、半年くらい日本にいたのかな。その間、いろんな公演でひっぱりだこだった」
S「フラメンコも人柄も本当にすばらしいアーティストなんですよ。日本人のアフィシオンに感謝の気持ちを込めて、無料クルシージョを開催。その模様もレポートしています」
T「心が広くて純粋な人だね」
S「しかも、お茶目なんですー。最高!」
S「伊藤日出夫先生の記事もずんと心にしみます」
T「なんせギタリスト生活60年だからね」
S「取材はどうだったんですか?」
T「まずは三越劇場で60周年記念公演を鑑賞。笑いあり涙ありで、昭和の歌謡ショーみたいで楽しかったです。続いて横浜の日出夫先生のご自宅にお伺いしてインタビュー。ちょうど中国から先生のお弟子さんシュウ・ウェイさんもいらしてて、スペイン語、英語、中国語、日本語を交えつつ、なごやかな雰囲気で取材させていただきました」
S「グローバルですね」
T「それにしても日出夫先生のトークはおもしろい! さすが芸能界に生きてきただけあって、たくみな話術に幻惑されたという感じでした。最後はごていねいに玄関まで見送っていただき、恐縮しきりの取材でした」
T「『道場破り』もいよいよ最終章に突入」
S「これまでの集大成として、志摩スペイン村のセビジャーナスコンテストに参加するんです!」
T「決勝進出は至上命令や! 予選落ちは許さん!!」
S「はーい。スペイン旅行目指してがんばりまーす! 一生懸命やってるんだから、Tさんも応援してくださいよ! 本番の差し入れとか差し入れとか、そんでもって差し入れとか、期待してまっす(はぁと)」
T「僕は責任者だから、当日は本陣待機の後方支援ということで勘弁してよ!」
T「梅雨明けもそろそろかな?」
S「沖縄・九州は明けたみたいです。もうすぐこのジメジメとサヨナラできるかと思うとうれしいなぁ」
T「気がつけばもうすぐ8月。夏やね」
S「ところで夏休みってあるんですか?」
T「あるわけないじゃん。夏休み返上で、いっきに12月号まで作るよ!!!」
S「へぇぇえー。ふぅーん(でも、私は休みますけど、なにか?)」
●編集部員
T:現編集長。寡黙で大人? 最近はストレス過多により、すべてを捨てて海外逃亡を画策しているとか、していないとか……。
S:パセオ唯一の20代。灼熱のブート・キャンプについに入隊! しかし、逃亡中! ビリー隊長許してぇ~。
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7月号反省会 “何を着るか?”
2007年6月末
エアコンの設定温度争いが過熱し始めたころ、2人きりの反省会が行われた。
T「7月号は衣裳特集。数えてないけど、特集内で色とりどりの衣裳、100着は紹介してると思うよ」
S「うーん、壮観!」
T「表紙はラファエラ・カラスコ。今年のヘレス・フェスの写真なんだけど、これまたアバンギャルドな衣裳だね」
S「紙、ですよね?」
T「紙に、見えるね。書いてあるのはレトラかな?」
S「なんだろう……。しかし、ここまで来るとなんでもアリって感じっすよね。
セビージャのファッションショーレポートに、衣裳の変遷史。ほんと、何を着るかって重要。衣裳って奥深いなぁ、と改めて感じましたよ」
T「特集後半は、日本の人気ショップのカタログです」
S「ステキな衣裳満載で、見てるとほしくなりますなぁ」
T「衣裳選び、着こなしの参考にしてください! でも、ボクはユ●クロ一筋です!」
T「ペネロペ・クルス主演の映画『ボルベール』に合わせて、エストレージャ・モレンテのインタビューだよ」
S「残念ながら映画には出てないんですよね」
T「そうそう。歌で参加してるんだ。詳しくは言えないけど、とにかく映画を見ておくれ。
エストレージャは、声がいいよね。おいらはデビューアルバムが好き。とくにカンティーニャスがお気に
入り。
ところで、これは本誌の核弾頭ことセビージャ在住の青柳氏が担当。インタビュー、文、写真と一人ですべてをこなすという、マルチな活躍をしてくれました。この勢いでデザインもやってほしいね」
S「そういや、エストレージャは本誌初登場なんすよね! これは貴重!」
T「確かに。アポをとるのもたいへんだったみたい」
S「父、エンリケ・モレンテ、そして家族について、プライベートにも鋭くつっこみました。読みごたえ充分です!」
T「5月に行われたアニフェリアと、マドリードで開催されたスマ・フラメンカのレポートもあるよ」
S「スマ・フラメンカには、瀧本正信さん、俵英三さん、大沼由紀さんの出演が話題になりました」
T「これまでも日本人によるスペイン公演はたくさんあったけど、今回みたいにシンプルな舞台は歴史的な快挙だよ。現地でも評判がよかったみたいで、本当にうれしいよね」
S「スマ・フラメンカに関連した、日本人によるスペイン公演の記事にも感動しました。先人の偉業の上に今があるんですよね」
T「感無量だね」
T「ところでさ、最近この『編集室』の更新遅すぎじゃない?」
S「……なんですか? わたしの怠慢だとでもおっしゃりたいんですかっ!?」
T「いや、そーゆーわけでは……」
S「だって、7月号が終わったら、すぐ8月号で、そしたらもう9月号でしょ? ほんでもって、11月号の打合せまでしてんですよっ!! キィーッ!!!」
T「逆ギレはよくないと思う……(ボソッ)」
S「なんですってぇ!?」
T「いや、なんでも。とにかく、『早め早め』の前倒し進行で行きましょう! 『編集室』は発売日後になんとなーく、さりげなーく更新しますので、みなさま温かく見守っててください!」
S「よろしくお願いいたします!」
●編集部員
T:現編集長。寡黙で大人? ひとりサマータイム発動中。
S:パセオ唯一の20代。プヨプヨおなかと、足りない眉毛が悩みのタネ。
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2007年6月号反省会 “生きる強さ”
2007年5月末
初夏の風を受け、反省会は(珍しく?)爽やかに始まった。
T「特集は“スペインに生きる”と題し、現地で生活をする日本人(外国人)にスポットをあててみました」
S「表紙はマドリードのグランビア通りですね」
T「マドリード在住20年のカメラマン、山澤伸さんに撮影していただきました。撮影は3月中旬、マドリードは天候不順が続き曇り空。一瞬の晴れ間に激写したそうです。ちなみに山澤さんは、現地の雑誌、広告の写真をメインに幅広く活躍している、名カメラマン。フラメンコが大好きで、これまでマドリードで何回もフラメンコの写真展を開催しているよ。この前『これから映画出演のため出張します』、そして先日は『これから中国に出張します!』とのメールが……。まさに世界で活躍する、今回の特集にふさわしい方なんだ」
M「なんか、カッコいいね」
S「特集の扉もステキです」
T「こちらも山澤さんの写真。スペインに暮らす、外国人とスペイン人のカップル。そして、そのカップルの間に生まれた子どもたちを、モザイク的にレイアウトしてみました」
N「生き生きした表情がいいですね」
M「フラメンコ舞踊家はもちろん、ラジオパーソナリティー、パティシエ、料理人など、さまざまな職業の方にご登場いただきました!」
S「どの方も生き生きと日々を送っていて、パワーをもらえますね」
N「海外で暮らすというのは、大変なことだけど、それ以上に得るものがあるんでしょうね」
T「特集の最後は、スペインへ国内における移民についてのレポート。いま、スペインの人口は約4500万人で、移民はその10%にもおよぶといわれている。宗教や人種が異なる人たちが共存すれば、当然さまざまな問題が起こってくる。例えば、記事にもあるように、マドリードのある学校では生徒の85%が外国人なんていう現実があるんだ。移民問題については、島国日本に住む我々は、まったく想像ができないよね。でも、自分たちを含め、世界中の人が考えていかなきゃいけない問題。みんなが仲良く暮らせる世界であってほしいね」
M「2月下旬から3月上旬に行われた『ヘレス・フェスティバル』。バラエティ豊かなプログラムの中、今回は新作や話題のアーティストの4公演を紹介しています」
T「普段着で踊ったロシオ・モリーナがいいね!」
S「私は古き良き伝統のフラメンコを踊った、マドリードのトニ・エル・ペラオ夫妻がイチオシ」
N「あまり大きくとり上げることが少ないですけど、フェスティバルのもうひとつの柱であるスペイン舞踊公演もすばらしかったようで」
S「『ムニェカス』観に行ってみたいなぁ」
T「やはり、ここは第1回パセオ社員旅行スペインツアーしかないでしょう!」
N「実現までには長い道のりが……。でも、がんばりましょう!」
M「3月に行われた森田志保さんの劇場公演『はな5』の記事も読みごたえがあるね」
T「フラメンコにおける劇場公演の難しさと、それを乗り越えたときに現れる、フラメンコの無限の可能性。森田志保さんがいかに作品をつくったのか、その核心に迫るレポートだよ」
S「わたしも観に行きましたが、早くも2007年のベスト! って感じでした」
N「劇場公演というのは、演出、照明、音響などすべて網羅した総合芸術ですからね。ひとつの作品を作り上げるにはものすごいエネルギーが必要でしょう」
T「稽古とリハーサルを見学させてもらったけど、イメージを形にするのは本当にたいへんな作業だと思ったよ。ちなみに、本番前にリポビタン・○を1ダース差し入れさせていただきました。そして、公演後は号泣。あらためてフラメンコのすばらしさを実感したよ」
S「『踊る男たち』企画、箆津さんとマジョール男組のみなさまに取材しました」
T「マジョール男組、いい味出してるよね」
M「去年の新人公演は楽しかったー!」
S「ほんと、いい具合に脱力系で、自分史上最も和んだ取材でした。いや、こんなに和んでいいのかと……」
N「箆津さんも個性的ですね」
T「パセオには久々の登場じゃない? 男でも惚れ惚れするぐらいかっこいい踊り手だよね」
S「ステージ上であまりにもビシッとかっこいいから、緊張しながらうかがったんですが、ものすごく気さくな方で、思わず個人的な悩み相談までしてしまいました。軸がわからないんですぅ~、なんつって」
T「なんかさ、Sさん取材に行って悩み相談ばっかりしてない?」
S「はっ!(バ、バレた……)」
●編集部員
T:現編集長。寡黙で大人? 自転車通勤敢行中。
N:お茶目な40代。2児の父。めざすは、歌って踊れてギターも弾ける、スーパー編集者!
M:北国出身、美肌色白美女。度胸と気合いはパセオ一! の“どさんこバイラオーラ”。
S:若さを微塵も感じさせない、パセオ唯一の20代。すでに女を放棄中。
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2007年5月号反省会“攻撃は最大の防御”
2007年4月末
GWを控えたある朝、月例の反省会がとりおこなわれた。
N「今月も攻めの表紙ですね」
S「『○代ギター』かと」
T「上から手にとっても下から手にとっても対応できるように、ギターを上下に配置したのも見逃さないでほしいね」
M「そういう意味のないこだわりはやめてほしい……」
S「表紙の撮影もおもしろかったですね」
N「プリメラギターの吉田社長に直談判して、拝借したギターですから」
S「そう、1本百万円もする、超高級ギター」
T「渋谷の撮影スタジオまで運んで、ヒヤヒヤだったよ……」
S「傷つけたら、弁償だからね」
T「吉田社長はそれを狙ってたみたい(笑)。でも、撮影は手袋を着用して大切に取り扱いましたよ!」
M「今月は楽器特集ということで、フラメンコに登場するたくさんの楽器にスポットをあててみました」
T「巻頭の濱田先生の『心さえあれば、どんな楽器もフラメンコに溶け込みことができる』の一文。俺はこれに泣いたね」br>
S「そう。楽器うんぬんよりも、表現しようとする心が大切ってことですよね」
T「ギター部門は、まずはパコ・デ・ルシアの考察。アクースティカ社長の加部さんによる『パコ論』だよ。5つの視点からパコの功績を分析した、興味深い理論が展開されてるんだ」
N「やっぱりパコは偉大ですね」
T「続いて、マヌエル・レジェスという名匠ギターの紹介。あらゆる意味で本誌のブザー・ビーター(註:バスケット用語。ピリオドや試合が終了する時のブザーと同時に放たれ、ゴールに入るシュートのこと)こと青柳氏の工房レポートです」
M「注文してから手元に届くまで5~10年後なんて、こんな商売ありなの?」
T「桃クリ3年。柿8年。マヌエル・レジェスは10年、なんていう諺もあるくらいだからね」
S「ないよ、そんなことわざ……」
T「取材の過程で、ある楽器店に値段を確認したら、『一般には流通してないので、値段は付けられません』と冷たく言い放たれたよ……」
S「まさにプライスレス」
M「今回の特集でいろんな楽器をとりあげられておもしろかった」
S「『演奏する人間がフラメンコならなんでもフラメンコの楽器なんだ』というアーティストの言葉が印象的でした」
N「もっと“フラメンコの仲間”が増えて、フラメンコが進化していくといいですね」
S「ワタクシといたしましては、今回は森山未來さん主演の『血の婚礼』でてんやわんや(死語?)でした」
T「スケジュールがギリギリで大変だったよね」
S「超私的大イベントと丸かぶりで……。いや、でもなかなか普段聞くことができない“外から見た”フラメンコに触れられて有意義な取材でした」
N「稽古場の写真もいいですねぇ~」
S「熱血カメラマン大森さんにおまかせでした。慣れてらっしゃるので大船に乗った気持ちで」
M「公演も楽しみだね」
N「新生アントニオ・ガデス舞踊団のレポートは読みごたえがありますね」
T「超取材したからね。おかげで、めったに行かない会場および取材地の渋谷の地理にかなり詳しくなって、御満悦という感じ」
M「とくに記事とは関係ないと思うけど」
T「あと、定期券も落としてたいへんだったんだよ。それに懲りて、4月からは満を持して『スイカ』に。超便利だね。まじめな話をすると、作品を観て思った人も多いと思うけど、新生アントニオ・ガデス舞踊団は現在進行形なんだ。つまり今は過去を“再現”している途中。その再現を終えて、はじめて新生アントニオ・ガデス舞踊団の新しい方向性が示されるっちゅーことやね」
S「確かに私もそれは思った。アドリアンにガデスの影を感じたのはうれしいと思ったのと同時に、自分の踊りを踊ってほしかったな」
T「それは、アドリアン自身がいちばんよくわかっていると思うよ。いずれにせよ、新生アントニオ・ガデス舞踊団の今後は、本誌で随時追っていく予定なのでお楽しみに!」
●編集部員
T:現編集長。寡黙で大人? 自転車通勤敢行中。
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M:北国出身、美肌色白美女。度胸と気合いはパセオ一! の“どさんこバイラオーラ”。
S:若さを微塵も感じさせない、パセオ唯一の20代。すでに女を放棄中。
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2007年4月号反省会“本気のリニューアル”
2007年3月末
東京では桜が見ごろを迎えた陽春のみぎり、通常よりも遅い(スミマセン)反省会の模様。
T「というわけでね、4月号は本当にリニューアルです」
N「紙からして違いますからね! ツヤツヤして発色もいい。フレッシュな感じですねぇ」
T「見本4種類、見積り4回。苦難の半年間だったよ」
M「お疲れさまでーす。4つも新連載が始まったし、ワクワクするよね」
S「表紙のデザインも文字だけで、新鮮っすね。初のビッ●カメラ紙袋方式採用」
T「特集で紹介した主要43曲種を網羅してみました」
N「曲種特集の内容は結構マニアック。先月のアマドール・アマドール・アマドールの校正に続いて何が何だか……。頭の中がウニ・ウニ・イクラほかいろいろ海鮮大盛りドンブリ状態でしたね」
M「専門的でちょっとわかりにくいとこもあるかも」
S「ま、でも参考書ってことで、永久保存版にしてください!」
T「そうそ。曲種についてはまだまだ解明されてないことも多いし、少しずつ深めていきたいね」
M「今月号を1年後に読むと、また理解度が違うかもね!」
N「今月は、なんと言っても瀧本さん! 最高に笑わせてもらいました」
S「取材、めっちゃ楽しかったです。編集後記にも書きましたけど、人生相談しちゃった……」
T「なかなかないよ、そんなチャンス」
M「なんか、写真もいいよね。さすがベテラン! って感じ。立ってるだけで絵になるもん」
N「空港の手荷物検査でギターケースは機内持ち込み不可と言われて、“上のモン呼んでこいや!”。そのひと言でOKになったという逸話もあるとか……。やっぱ、瀧やんは大物ですね」
S「うわぁー最高!」
M「関西つながりで、大阪のタブラオ“ジョビ・ジョバ”。関西の記事ひさびさじゃない?」
T「定期ライブはまだ始まったばかりだけど、熱意のある人たちが集まってる。注目のスポット」
S「雰囲気もよさそう」
M「みんなで舞台を作っているという感じがするね」
T「どんどん盛り上がっていくと思うよ」
N「個人的には、ずっと大木ユリさんの追悼取材の日々でした」
S「私はユリ先生のカンテクラスに出てたんです。亡くなったと聞いたときは、ほんとびっくりで」
N「多くの関係者のみなさんから心温まるお話をうかがい、涙、涙の連続でしたよ」
S「記事の最後、加藤直敬さんのファックスを読むたびに涙が出ます。いつかユリ先生に取材しようと思ってたんです。再会するのを楽しみにしてた」
T「みなさんのコメントから人柄がわかるよね」
M「多くの人たちに慕われ、愛されてたって感じた」
N「ユリさんのフラメンコの魂は、これからも人々の心に生き続けていくのだと実感しました」
●編集部員
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S:若さを微塵も感じさせない、パセオ唯一の20代。すでに女を放棄中。
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2007年3月号反省会“アマドール・ジャック”
2007年2月某日
すっかり春めいた2月の半ば。3月号の反省会はしめやかに行われていた。
S「今月表紙カッコよすぎじゃないすか? 『Ro●in' on』かと思いましたよー」
T「表紙は今話題のフラメンコとロックを融合したバンド、『ロッカメンコ』のヴォーカル、有田さん!」
S「特集“フラメンコ音楽最前線”って、またアヴァンギャルドな」
T「特集巻頭にあるように、フラメンコは歌謡曲、ジャズ、ダンスミュージックなど、いろんなジャンルの音楽を取り入れ、発展してるんだね」
M「一方で、『Taka y Jin』のように、トラディショナルなフラメンコに向き合っているアーティストもいるんだよね」
T「Nさん、どうしたんですか? なんかしみじみしてますねー」
N「みんな、成長してるなぁ、って思って」
S「成長って?」
N「有田さんは5年ほど前はまだプロじゃなくて、川島まつり(川島桂子カンテ教室の飲み歌い会)で歌いまくってたんだよなぁ。沖さんと石塚さんも5年ほど前はまだまだ迷いのようなものが強かった気がするし。昔過ぎかもだけど、スパコネの伊藤さんは高校球児だったんですよね」
T「なるほどねぇ」
M「うーん。なんかそう思うと感慨深いですね」
N「みんな自分の方向で、突き抜けてきた感じ。最高ですね。これからが楽しみです」
M「ところでTさん、わたし、すっごく気になってることがあるんだけど……」
T「なに?」
M「今月はやけに“アマドール”が多いよね」
T「あ、気がついてくれましたか。じつは今月の裏テーマは“アマドール”なんだ。巻頭のラファエル・アマドールインタビューに、アマドール家の若手のインタビューの2本立だよ」
M「なんだか、アマドールにジャックされた、って感じ」
N「ライムンド・アマドール、ルイス・アマドール、ラモン・アマドール、ルイス・アマドール、誰が誰だか全然わからない」
S「原稿読んでても混乱しっぱなしでしたよね。家計図でだいぶわかったけど」
T「それこそが狙い。一家全体でフラメンコをやっているっていう証拠。日本で言えば、歌舞伎の家みたいなもんだね」
N「血なんですねぇ。すごいですねぇ」
T「歌い人の肖像も写真がいいね」
S「でしょ?」
M「かっこいいね」
S「大渕さんとは5年くらい前からの知り合いってゆーか、わたしがファンなだけなんだけど、今回取材で初めてちゃんと話したかも。いつもライブ終わったあとにあいさつしてるくらいで、だいたいわたしが酔っ払ってるから……」
T「様子が目に浮かぶ」
M「巻頭インタビューアナ・サラサールの写真もすごくイイ! きれい!」
S「26歳だって。年下だ」
M「もっと大人に見える! 色っぽーい」
S「バイラオーラとしてもカンタオーラとしても一流で、美人で、スタイルよくて結婚してて子どもまで生まれる。それにくらべてわたしは……。ああっ、なんかやりきれない! きーーーーっっ!!!」
N「ちょっと、ちょっと、だいじょうぶですか?」
S「Tさん、わたし帰ります! こんなことしていられません。街に出ます! 合コンしてきます!」
T「はぁ……。いってらっしゃい……」
●編集部員
T:現編集長。寡黙で大人? 自転車通勤敢行中。
N:お茶目な40代。2児の父。めざすは、歌って踊れてギターも弾ける、スーパー編集者!
M:北国出身、美肌色白美女。度胸と気合いはパセオ一! の“どさんこバイラオーラ”。
S:若さを微塵も感じさせない、パセオ唯一の20代。すでに女を放棄中。
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2007年2月号反省会 “プチリニューアル”
2006年1月某日
おとそ気分もすっかり抜け落ちた1月の半ば。編集部員4人は2月号制作にまつわるアレコレを語り合う。
S 「この2月号が2007年の第1号となるわけですが」
T 「4月号に予定している大(?)リニューアルを前にプチリニューアルをしたわけだよ」
M 「えっと、まずは、巻頭のスペイン新星アーティストのインタビュー!」
T 「第1弾は、去年メジャーデビューした、カンタオーラのアルヘンティーナだよ」
N 「ほほう、なかなか美人ですね」
M 「顔だけじゃなく、歌にも注目してくださいね!」
S 「スペインで大人気らしいですね、彼女」
T 「いままでタブーとされていた“学校で学んだ”カンタオーラなんだ」
N 「生で歌声を聴いてみたいですねぇ。早く来日しないかな」
M 「Nさん、美人に会いたいだけなんじゃ……?」
S 「特集の“フラメンコに魅せられて”ですが、多くの方にご登場いただいて、いろんな角度からフラメンコを見つめ直すことができましたね」
M 「岡田昌巳先生、小島章司先生、小松原庸子先生の座談会はすごい!このスリーショットは貴重だよね」
T 「スケジュール調整がたいへんだったんだよ……。こっちがOKなら、こっちがだめ。それでこっちがOKなら、あっちがダメになる、といった感じで、奇跡的にある1日の2時間だけ3人のスケジュールが合ったんだ」
N 「みなさんご多忙ですからね。小島先生は公演の直前で」
T 「個性派の3人だけに、話題はあちこちに飛んでおもしろかったよ。全部収録できなかったのが本当に残念。誌面の都合で、半分はカットしたからね」
N 「日本フラメンコの先駆者ともいえる方々の青春時代だから、それだけで日本のフラメンコの歴史を俯瞰できる内容になりましたね」
M 「3人とも仲良しで、座談会の楽しげな様子が伝わってくるよね」
N 「新生ガデス舞踊団特集もなかなかボリューム満点ですね」
S 「密着レポートでしょ、ステラ、アドリアン、マリアのインタビューでしょ、作品紹介でしょ、いろいろ欲張ったら11ページの特大企画に!」
T 「写真がいいよね。練習風景なんてなかなか見られないしさ」
S 「そうそう。絶対これ読んだら本番観たくなるよね。ガデス初体験の人もこれで予習はバッチリですよん♪」
M 「来日公演楽しみー!」
T 「新連載“歌い人の肖像”はいままでになかった感じだね」
S 「“歌うこと”に焦点をしぼったインタビューです。写真もステキでしょ?」
N 「いい雰囲気ですね」
S 「スタジオで撮影することってなかなかないみたいで、高橋愛夜さんはだいぶ緊張されてましたけど、ビシっと決めてくださいました!背高くってかっこよかったー」
M 「愛夜さん空手やってたんだ!すごい、でも、似合う!」
N 「蹴られてみたい……」
T 「たしかに。そして黒帯で締められたい……」
M・S 「……」
●編集部員
T:現編集長。寡黙で大人? でも、あまりアルコールは強くない30代男子。
N:お茶目な40代。2児の父。めざすは、歌って踊れてギターも弾ける、スーパー編集者!
M:北国出身、美肌色白美女。度胸と気合いはパセオ一! の“どさんこバイラオーラ”。
S:若さを微塵も感じさせない、パセオ唯一の20代。すでに女を放棄中。
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2007年1月号反省会 “やっぱりエバが好き!”
2006年12月某日
(株)パセオでは、朝からでき上がったばかりの1月号について反省会が行われていた。
S 「1月号も無事出ました! それにしても、いつにも増して内容がもりだくさんですが」
T 「まず注目してほしいのが、エバ特集。8月下旬にエバの事務所に連絡して、全面協力を依頼。そうしたら、快諾をいただいてGO!になったってわけ」
S 「さすがエバ。太っ腹!」
M 「で、取材はどうたっだの?」
T 「巻頭インタビューはマドリードでの公演中に実施。おもに作品について聞いた。
最初ははにかんでいたエバも、緊張がほぐれてくると、いつになく語ってくれたそう。
翻訳を担当してくれた東さんによると、“エバは私には深すぎて、結構大変でした。結局インタビューの半分はカットしたんですよ。話がとんでもなく深いところに行ってしまったんで……”だってさ」
S 「さすがエバ。太っ腹!」
M 「後半のインタビューではエバの自宅初公開。貴重だよねー。娘のマヌエラちゃん、かわいい!」
T 「エバのレシピなんて、なかなか見られないよ?
この企画はパセオの核弾頭こと、セビージャ在住の青柳氏が担当。
普段は垣間見ることのできない家族の風景を中心に、とても興味深い内容に仕上がったと思う」
S 「来日が待ち遠しいっすねー」
S 「第2特集は、パセオがやらずに誰がやる? の“新人公演を考える”企画です。これもいろいろありましたね。担当のMさんどうでした?」
M 「提言をいただいた方、お話を聞いた方、みなさんそれぞれに思い入れがあるから、まとめるのは大変だったけど、でも、それがいいんだと思う!」
T 「考え方や感じ方はさまざまでも、みんなフラメンコが好きなことには変わりないですもんね」
M 「前岩里佳さんなんて、わざわざこの取材のためだけに、大阪から来てくれたの!
でも、とにかく時間がない! 3時半に東京駅着、5時半に大阪行きの新幹線で帰るという、強行スケジュールだったんだよー。
しかも、東京駅ってけっこう複雑だから、合流するまで時間がかかっちゃって。いやぁ、大変だった」
T 「最後の座談会では、あんなに熱く語る濱田先生ははじめて見た。ふだん穏やかというか、おっとりした方だからね」
S 「冒頭の『15年のあゆみ』でも、毅然とした文章で、惚れ直しましたよ」
T 「やっぱりみんなでフラメンコを盛り上げていかないとね」
M 「協会内でも、いろいろ改革しているみたい。2007年の新人公演がますます楽しみだよね」
T 「小誌も協会に負けないように改革!改革!!」
N 「あ~あ、ごめぇ~ん! 遅くなってー」
T 「なにしてたんすか? 大事な反省会なのに」
N 「いや、だってさー、すごいよ沖さん!」
M 「ギタリストの沖仁さん?」
N 「NHKの『トップ・ランナー』に出てたのっ! で、すんごいよかったんだよー」
S 「ああ、わたしも観ましたよ! かっこよかったですよね! お話も上手で」
M 「で、なんで遅れたんですか?」
N 「ええっと、それは、昨晩……飲み、いや、つき合いで……」
T・M・S 「やっぱり!」
●編集部員
T:現編集長。寡黙で大人? でも、あまりアルコールは強くない30代男子。
N:お茶目な40代。2児の父。めざすは、歌って踊れてギターも弾ける、スーパー編集者!
M:北国出身、美肌色白美女。度胸と気合いはパセオ一! の“どさんこバイラオーラ”。
S:若さを微塵も感じさせない、パセオ唯一の20代。すでに女を放棄中。
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